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観測所雑記帳 Jun.2002


星の友の会例会などなど 2002年6月2日

 晩に明石市立天文科学館の「星の友の会」の例会。その様子はこちらをご参照下さいませ。昼間に行われた太陽観測会の様子も別にまとめたので、こちら
 午前中は淡路島に子午線標識の見学に行っていて、そのお話はこちら
 ……と、みんな別の所に書いたので、とりあえずこれでおしまい。

インターネットの金環日食 2002年6月11日

 一週間近く続いていた好天が、前日の10日夕方からいきなり雲行きがあやしくなる。
 5時起床。一面の曇天。しかしどんよりとしたベタ曇りでなく、なんとなく薄明るい曇り方。ただし薄日が射すほどの明るさでもなく、なんとも中途半端な感じ。とりあえず三脚だけ担いで家を出る。実はカメラと鏡筒、写真用の三脚は既に前もって職場に運び込んであって、当日持っていったのは望遠鏡用の三脚だ。
 仲間内に「近くの公園で観望会やるよ」と声をかけていたのだが、晴れるか崩れるか判断が難しい。
 しかし電車から降りて職場に着いたら、雨がパラパラと落ちてきて、7時過ぎに携帯で観望会中止のメールを送信した。

 インターネットでテニアン島金環食のライブ中継を見る。あちらの天気は良好。細くなった太陽が、一瞬リングになったかと思うと、すぐにまた、環が途切れて復円開始。金環時間は数十秒で、まことにあっけない。
 気が付くと、事務所の外の空が明るくなり始め、雨もあがったようだ。もしかしたら行けるかもしれない。片手に日食グラスと、黒焼きの白黒フィルムを持って、外に飛び出した。

部分日食 2002年6月11日

6月11日の部分日食
2002年6月11日の部分日食
午前8時28分(神戸市兵庫区湊川公園)リコーRDC-5300 8-24mm(24mmで撮影)  露出オート 感光させて現像した白黒フィルムをフィルターに使用
 7:30に外に出たが、空は明るいものの、太陽は見えない。けれども西の空に雲の切れ目がある。
 来い! 来いっ!!
 頭上に届いた切れ目は、太陽をそれて、つかの間の青空を残して消えていく。
 けれども西空には次々と青空の切れ端が現れる。この分だと明石は欠けた太陽を拝めているかもしれない。晴れ間よ来い、と祈るのだが、なかなかうまいこと、雲の切れ目が太陽の位置に来てくれない。

 時計を見ると既に8時。いつの間にか30分が過ぎ、最大食の時間は過ぎていた。けれども、その時、西空には特大の雲の切れ目が見えていた。こいつはいける! はやく来い!! 来い! 来いっ!!
 来たぁっ!!

 待ち続けた日差し。黒焼きフィルムをかざすと、しっかり欠けた太陽が見える。薄雲を通してなので、日食グラスでは暗すぎてよく見えない。すぐに雲が厚くなり、肉眼でも欠けた太陽が分かるようになる。そして3分も経たぬ間に日輪は雲の中。
 それでも粘った末のことだけに、満足。
 連続写真を狙った銀塩写真はあきらめていたが、次に雲の切れ目が来たら、デジカメで欠けた太陽を撮るのは可能かもしれない。

 そう思って、60mm屈折とデジカメを持って、職場の近くの湊川公園へ繰り出す。けれども次に太陽が顔を出したのは8:26。雲が厚くて、ファインダーなし・フィルターを付けたままでの望遠鏡では捉えることが出来ず、手持ちのデジカメに黒焼きフィルムをかざして撮影。
 次のチャンスは8:31。終了間際に、なんとかそれらしく見える写真が撮れた。
 デジタルズームで解像度が悪いのが残念だけど、予定外にとっさに撮ったのだから、ま、よしとしよう。
 ほとんど曇られたのに、ちょっとだけでも見た気になってしまうのだから、日食というのは不思議なものだ。

ココニイルコト 2002年6月20日

 ちょっと前(2001年6月公開)の映画で、ビデオ今年はじめに出ていたのだけど、映画は神戸上映がなくて、ビデオも家のデッキが壊れたまま半年放って置いたので、ついに見ずじまいでいた。
 というわけで、今になってレンタルビデオを借りてきた。
 なんでこの映画を見たかというと、明石市立天文科学館でロケの一部が行われたからという、まるで映画とは関係のない興味から。大阪が舞台の映画なのだけど、主人公(真中瞳)の相方(堺雅人)の部屋には天文科学館の2000年度のカレンダーが貼ってあって、大阪在住ながらわざわざ明石まで出向くようなファンらしい。大阪市立科学館ではアカンかったんやろうか…… まぁ傾斜ドームのインフィニウムより、平床で同心円座席のイエナ製プラネの方が確かに映画的には絵になるけれど。
 なかなかいい感じの映画だったので、見てない人は一度見て置いてもいいかもしれない。さりげなく、天文がちょっぴり重要な役割を占めていたりしています。

神戸天文同好会 2002年6月22日

 毎月「満月に一番近い土曜日」に例会を開いている神戸天文同好会。このホームページが縁で、初めて参加した。下手な話をさせていただいたのだが、星の話のできる知り合いが増えるのはうれしい限り。
 今回は野村敏郎さんから声をかけて頂いたのだが、最近なぜか、小惑星に名前のついた方と知り合う機会が増えた気がする。なんでだろう。

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