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ツアイスサイズをアメリカンサイズに


 自宅の望遠鏡の接眼部は全て31.7mm径のアメリカンサイズになっています。
 これで24.5mm径のツアイスサイズのアイピースを使おうとすると、変換アダプターが必要です。ところがアイピースを交換する際には変換アダプターごと差し替えねばならず、これが結構ピントの位置がずれたりして、面倒です。

 どうせ使っている望遠鏡はアメリカンサイズばかりなので、手元のツアイスサイズアイピースを31.7mm径に改造してしまいました。

■用意するもの

タカハシOr

 改造元となったタカハシのOrアイピース。見かけ視界も狭く、焦点距離の短いものはアイポイントも短いのですが、つくりも丁寧で、像も十分シャープなものです。

BORG延長筒  もう一つの材料が、BORGのパーツ「延長筒」。手前が内径31.7mmの受け口、奥が外径31.7mmの差込になっています。プラスチック製。

■工作

上から覗いた延長筒  延長筒を上から見た様子。内側が中央部で少し絞られていて、24.5mmより少しだけ狭くなっています。
ヤスリごしごし  そこで、紙ヤスリでゴシゴシ削って内径を広げます。プラスチックなので、あっという間に削れてしまいます。
はめてみました  見てのとおり、Orアイピースがすっぽり収まります。ゴム見口を少し押し込むような感じではまります。

■完成

31.5mm化したOrたち  そのままでも構わないのですが、アイピースの高さに合わせて、延長筒を切断しました。Or25mmは延長筒の長さが足りないので、Or5mmとOr9mmの切り取った分を足してあります。
BORG_SWKとの比較  左がBORGのSWK22mm、右がアメリカンサイズ化したタカハシOr25mm。見てのとおり、高級感のカケラもありません。ゴム見口がついている分、むしろSWKの方が格好いいかも……

 BORGの延長筒は実売200円なので、3本分でも、31.7→24.5アダプター(およそ1,500円)より安上がりです。
 延長筒には、はめこんであるだけなので、簡単に元の状態に復元できます。光軸がきちんと出ているかどうかが心配でしたが、今のところ問題なく使えています。

 この改造は、YAMACAさんのホームページ「星を見る道具の工房」の「ツアイスサイズ復活アダプター」を参考にさせて頂きました。BORGの延長筒を使うと楽に作れると思ったのですが、同サイトの内の瀬田さんの投稿で同様の工作が先に紹介されています。瀬田さんはスポッティングスコープのアイピースの外径に紙を巻いて延長筒にはめ込んでおられます。

(2002.10.1記)


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