塩屋天体観測所プラネタリウム・天文台訪問記明石星の友の会活動紹介・海賊版
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天文春分祭・観望会の巻
2005年3月19日

PSTで夕日を見る 日の入りについてのレクチャー

 春分の日前後の恒例行事となりつつある「天文春分祭」。「てんもんはるまつり」と読むそうです。初日の19日は好天にも恵まれ、700人だか800人だかの人出があったとか。なかなかの大入りです。

 夕方17:30から、夕方の観望会の受付が始まります。日没は18:11ごろなのですが、ちょっと早いですね。実は春分の日の日没を見ようというセッティングなのです。

 会場は14階の展望室。西には市街地越しに瀬戸内海が遠望できるビューポイント。景色だけでも楽しめる部屋があるという、なんて便利な天文科学館。

 日没まで時間があるので、まずは用意した太陽望遠鏡での観望。水素ガスの出すHαという赤い光だけを通す特殊な望遠鏡です(ふつうの望遠鏡で太陽を見ると失明する危険があります)。真っ赤に見える太陽表面に黒点やダークフィラメントが見えるのですが、中には「わー真っ赤だ、やっぱり太陽って燃えているんだ」と妙な納得をされる方も。違うのです、赤い光だけを通すフィルターをつけているんです(汗)。説明するのに大わらわ。

展望室から見る夕日 春分一日前の夕日は明石駅の向こうに

 水平線近くにもやがかかっていたこともあって、ほどよい減光で肉眼でもきれいな夕日を見ることが出来ました。水平線にピタッと沈むところまでは見えませんでしたが……計算によると、水平線ではなく、小豆島かどこかの島にかかって沈むのだそうです。いつか確認できるでしょうか。

日時計広場での観望会 現代の望遠鏡とガリレオ望遠鏡

 14階展望室からは、階段を登って16階観測室へ。こんなに近くにドームがあるとは、なんて便利な天文科学館。

 16階ではちょうど天頂近くにのぼって見頃になっている土星の観望をしたそうです。ちょっと風があったので、望遠鏡の土星像はちょっとユラユラ気味だったとか。

 その間、4階日時計広場では、ガリレオ望遠鏡の準備をしていました。17世紀初頭に初めて望遠鏡を天に向け、数々の発見を成し遂げたガリレオ=ガリレイの望遠鏡のレプリカが天文科学館の展示室にありまして、それを使って実際の空を見てみようという趣向です。

 試しに月を導入したのですが、ぎょえ〜、な、なんだこの視野の狭さは。覚悟はしていましたが、まるで月の全体像など入りません。よくぞこんなものを覗いていたと思うのですが、ちょっと慣れると意外にクレーターなど分かるものです。観望会に参加された方も概ね、「あー、(クレーター)分かる分かる」という感想を漏らしておられました。もっとも、天頂近くの天体の覗きにくさにはみなさん閉口されておられましたが……天頂プリズムなどありませんからね。首か腹筋が痛くなります。

 次は土星にもチャレンジ。こちらは、 「何か光っている」というのはふつうの人、「細長く見える」「楕円形に見える」というのがガリレオ並み。輪が見えたらガリレオ以上!? なのですが、さすがに輪が見えたという方はおられなかったようです。

 とにかく視野の狭さには閉口ですが、ガリレオ望遠鏡、意外に見えるかなぁ、というのが感想。

 なにより、晴れてよかった。天文科学館の観測会でこんなに晴れたの久しぶりじゃないですか!?

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