塩屋天体観測所|プラネタリウム・天文台訪問記|明石星の友の会活動紹介・海賊版
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2005年11月20日、天文科学館で小柴昌俊さんの講演会が行われました。言わずとしれたニュートリノ天文学のパイオニア、2002年度ノーベル物理学賞受賞者です。
この日は朝9:30から入場整理券を配布しています。9時過ぎに山陽電車人丸駅に到着したら、ホームの上から、すでに館に100人以上が列を作っている姿が見えました。なんでも8時半には10人くらい来ていたそうです。星の友の会の顔見知りもいっぱい。自分のことを差し置いて言いますが、こんな晴れた日に、他に行く場所ないのでしょうか?
小柴さんを乗せた車がやってきました。館の玄関まで行き、そこから明石の市長さんと談笑しながら歩いてこられます。斜め後ろについた井上学芸員、これまでにないくらいガチガチに堅い顔をされてます。
いつもはスタッフジャンパーの職員のみなさんも、今日はビシッとスーツで決めてます。
天文科学館の門の脇に、ちょっとした丘になっている場所があるのですが、そこに記念植樹です。植えた木はJAXAの毛利宇宙飛行士がスペースシャトルに乗せたタネから育てた「宇宙桜」。小柴さんと明石市長と、地元の中学校の科学部の部長さんがメインイベンターです。
植樹式を終え、館内に入る小柴さん。
玄関で思わずご自分の顔写真のポスターと目が合います。館内至る所にこんなポスターが貼ってあるのですから(しかもバリエーション豊富)、そりゃあちこちで目が合いまくりです。
ドームの前の行列は、時計塔内部の螺旋階段まで伸びていました。
整理券を持っていれば中には入れますので、のんびり余裕をかまして待ってます。同心円状座席なので、前に行けば小柴さんの近くに行けるというわけでもなく、近くだと常に横向いてないといけないし、まぁどこに座っても大きな違いはないというわけです。
そんなわけで、最外周の補助イスに座ってました。最近プラネタリウムで寝る習性がついているので、座り心地のいいイスだと、せっかくのお話でうっかり船漕いでしまいかねません。
小柴さんの演題は「やれば、できる」。
「『やればできる』って、『なんだ、当たり前のこといってるんじゃねぇ』って言われそうですが、私が言いたいのは『本気でやればできる』ということなんです」
ううっ、ごもっとも。
小児マヒと向かい合った少年時代や、小柴さんが現在取り組んでいる「平成基礎科学財団」のお話が中心でした。60分があっという間。せっかくなので、大学の授業並みに90分一コマでもよかったんじゃないですかと思っちゃいました。大学の頃は早く休み時間が来ないかとばかり思っていたものですが、現金なものです。
植樹式で使われたスコップ。小柴さんの使ったものは館の文化財として保管され……たという話は聞いておりません。すんません。
(2005年11月20日/2005年11月26日記)