塩屋天体観測所プラネタリウム・天文台訪問記明石星の友の会活動紹介・海賊版
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2006年度野外天体観測会(夏季)
2006年8月26日・27日

 今年の野外天体観測会は、参加者が40名を超えました。震災後、2000年に星の友の会が活動を再開してから、最高記録です。お借りした観光バスも満席。にぎやかな2日間になりそうです。

ふるさと村ちくさ

 今回の目的地は「ふるさと村ちくさ」です。兵庫県西部の山間部、千種高原の一角です。

 明石を出発するときは好天だったのですが、中国道を西へ向かうごとに、遠くに見える積乱雲が元気になっていきます。あれよあれよという間に雲が広がり、やがて雨! 道路の脇を流れる川は濁流です。うぬぬ、これは昨年と同じ展開ではありませんか。

 千種高原に着く頃には雨も上がります。まずは今宵の予習と言うことで、友の会の塩岡さんから今晩の星空についてのレクチャーです。ステラナビゲーターで簡易プラネタリウム、うーん、便利です。続いて私めが望遠鏡や双眼鏡の使い方を解説させていただきました。途中で山羊さんが乱入して、子どもたちは全員、そちらに取られてしまいました。あぁ(^_^;

観望風景

 

 一時は雨を降らせた雲も、夕方を過ぎると次第に去っていきました。

 夕食を終えて外に出ると、おお、すっかり晴れ上がりはじめています。望遠鏡の準備をしていると、山羊さんが「メェ〜」とやってきます。取り囲まれて、舐められました。美味くはなかったと思うのですが……

 薄明が終わる頃になると、空を縦断して天の川が浮かび上がってきます。慣れない人は雲と間違えるくらいの見事さ。

 望遠鏡と双眼鏡では、M8、M20、M22、M6、M7、M13、M27、アルビレオなどなど、片っ端から観望しました。流れ星もピュンピュン飛んでいて、人によっては2桁見た人もいるのではないでしょうか。

 建物の前の駐車場が観望場所だった割には、意外と暗くて、そこそこ快適な星見でした。私のデジカメは感度が低いので、歯が立ちません(^_^; 疲れてくるとブルーシートの上でごろ寝して空を見上げたのですが、これが最高でした。

 さて、日付が変わる頃には子どもたちは眠りにつき(一部を除く)、物好きな大人の時間になります。が、この頃からは雲とガスがひっきりなしにやってきて、時折現れる雲間から、星空を眺めることになりました。

 天体では、M31、二重星団、M45、αPerあたりの散開星団あたりがみなさんで見たもの。個人的にはM33が7×50の双眼鏡で意外にはっきり分かったのにびっくり。本当に空が暗いんです。

 そんな夜更かしも、一人減り、二人減り、私はオリオン座が昇るあたりで撃沈しました(徹夜した人は3人いたそうです)。

 まずまずの成果の観望会だったといえるでしょう。

翌朝

 いかにもけだるさの漂うロビー。好天に恵まれた証拠でもあります。天気が悪ければ、みんな早寝して快適な(!?)朝を迎えられたわけですから(笑)。ちなみにこの後が、野外天体観測会名物の感想文タイムです。優秀作は会報に掲載されます。

にしわき経緯度科学館テラドーム

 

 2日目の目的地は、にしわき経緯度科学館。強烈な顔がお出迎えです。今回の参加者の中では「ウルトラマン説」が有力でした。

 日本標準時子午線上にある望遠鏡としては最大の81cm反射望遠鏡で、昼間の星を観望。オレンジ色のアルクトゥールスが青空にキラキラ光っている姿は不思議な魅力がありました。この後はHαフィルターを仕込んだ望遠鏡で、プロミネンスと黒点も観望しました。

 よい子のみんなはメディアグローブのプラネタリウムを見に行くわけですが、悪い大人は館を抜け出して、日本のへそ巡りの旅に出発です。まずは最初に、世界測地系版日本のへそモニュメント。意外に高い場所にあって、疲れます。

 そしてお次は日本測地系版日本のへそモニュメント、通称経緯度交点。「日本のへそ・ふれあいトンネル」という、いかにもお役所的ネーミングの人道トンネルを抜けて、経緯度標を確認。ついつい鈴木貫太郎揮毫の大きな石碑に目が行きがちですが、経緯度交点はその手前にある小さな石碑です。中心のデベソ部分が東経135度・北緯35度交点。

 西脇に寄って、ここに寄らなければ子午線好きとは言えません。そういう趣味の人が他にいるかどうかは疑問ですが(^_^;

おしまい

 てなわけで、無事に天文科学館まで帰って参りました。お疲れさまでした。

 他の人の野外天体観測会レポート。
河野さん(明石市立天文科学館 活動日記)
春田さん(DOUBLE DOUBLE STAR日記)
福原さん(この街の空にも星は瞬く)

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