塩屋天体観測所|プラネタリウム・天文台訪問記|明石星の友の会活動紹介・海賊版
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やってまいりました! 真夏の祭典「野外天体観測会」。お見送りを受けて、いざ天文科学館を出発です。
今回の目的地は、兵庫県は神鍋高原のオーベルジュ アルビレオ天文台。野外天体観測会で訪ねるのは2003年以来です。建物のてっぺんに60cm反射望遠鏡を収めたドームのあるお宿。ご飯も美味しいところです。
途中、道路事情があまりに順調で、16時の到着予定が14:30に現地に着いてしまいました。休憩時間を挟んで、談話室でペーパークラフト教室。国立天文台のダウンロードサイトにある月球儀を組み立てます。私は初級編を組み立てましたが(写真右・あえて角を丸めて組みました)、中には中級編に挑戦する強者も。がんばれ〜
時間を見計らって、建物脇のテニスコートでは天体望遠鏡の組み立て&使い方教室。夜にはここが、そのまま観測場所になります。
実は、どんより曇り空だったのです。
天気予報を見ても、天気図を見ても、好材料は一つも無し。雨は降らないまでも、どうにも雲が切れそうもない雰囲気でした。
美味しい夕食を食べ、天文台見学のあとは宴会モードに突入しそうな予感でした。
「星が見えてますよ〜っ!」と、廊下から天文科学館の鈴木さんの声。うそ!?
外に出てみると、モヤがかかった空ながら、確かに星が見えています。まぁ、見えているのは3等から4等星くらい。それでも、すっかりあきらめていただけあって、なんだか得した気分です。
望遠鏡を見学するだけかと思っていた天文台も、モヤを通してながら、観望させていただきました。
60cmの反射望遠鏡はドイツ式赤道儀に載っていて、なかなかの迫力です。カセグレン焦点がなく、ニュートン焦点専門なのが今となっては新鮮な感じ。天頂に近い天体を見るときは、ハシゴの高いところに登らないといけないので、ちょっと大変ですけど。
ちなみにこの赤道儀、コンソールがLEDを仕込んだボタンが並んでいて、すごく格好いいんです。
もう一度テニスコートに出てしばらく観望しているうち、なんと天の川が見えてきました。
時間が経つごとに透明度が上がって、夏の天の川からカシオペア、ペルセウスのあたりまで、光の帯がたなびいています。
とりあえず、見た天体だけメモ。
天文科学館から持っていった25cmドブソニアンが大車輪の活躍です。網状星雲と、ポラリスB(北極星の暗い方)は初めて見ました。あと、ドブソニアンで天の川を流すと、恐ろしいばかりにきれいでした。
ペルセ群のはしりの流星がけっこう飛んでいました。散在流星と合わせると、一晩で20個くらいは流星を見たかな。
寝っころがって天の川を眺めていると、星の世界を上から見おろしている気分になってきました。銀河鉄道の路線図が描けそうでした。まぁ、ジョバンニの切符じゃないと乗ったら帰ってこられなくなるので、こちらはしばらくは想像だけで充分です。
低い高度はモヤが出ていたものの、夜半以降は雲が出てくることもなく、すっかり徹夜の勢いでしたが……後ろ髪を引かれる思いで、寝ました。就寝は午前3時過ぎ。最後に後片付けをしていただいたみなさん、ありがとうございました。
アルビレオを10時過ぎに出発した後、目指すは西脇市の経緯度地球科学館テラ・ドームです。最寄り駅はJR加古川線の「日本へそ公園」。北緯35度と東経135度の交点が西脇にあるので「日本のへそ」を自称しています。
館長さんの案内で、経緯度標識を訪ねます。こちらは日本測地系に基づいて建てられた経緯度交差点。右の写真、少し見にくいですけど、GPS端末の画面は北緯35°00′11.5″、東経134°59′50.0″を表示しています。これを日本測地系に換算すると北緯34°59′59.9″、東経135°00′00.0″。測定誤差を考えるとドンピシャです。
でもって、こちらが世界測地系の経緯度交点。写真の右上にある黒い石の桝状の場所が経緯度交点です。私のハンディGPSは若干、南西側で北緯35度と東経135度の交点となりましたが、これくらいは測定誤差の範囲です。
にしわき経緯度地球科学館には口径81cmの反射望遠鏡があります。昼間の星を見ることが出来るというので、アルクトゥルスと金星、太陽を観望してきました。晴れていれば昼間の観望会を毎日やっているというのですから、素晴らしいです。
プラネタリウムはメディアグローブの可愛らしいドームでした。
実は出発前、天文科学館の館長さんから、特大の照る照る坊主が一行にプレゼント(同行者?)されました。こんなに効果てき面だったとは!