塩屋天体観測所|プラネタリウム・天文台訪問記|明石星の友の会活動紹介・海賊版
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2009年12月12〜13日、ひさびさの野外天体観測会です。今回は兵庫県立西はりま天文台公園への遠征です。
最近はバスをチャーターして天文科学館から出発するのが恒例だったのですが、今回は現地集合。自家用車組は直接、西はりま天文台へ。公共交通機関組は各自が基本ですが、集合時間に間に合う電車が案内チラシに記され、示し合わせて乗り込みました。
私は職場から直行だったので、途中の姫路駅でみなさんと合流です。
上郡駅で山陽本線から智頭急行へ乗り換えます。きっぷの精算に手間取って、出発を遅らせたのは内緒です。
佐用駅に着くと、駅前のタクシーは1台……向かいの車庫にあるのを含めて2台……ですか!?
天文台まではタクシーで2000円弱。3〜4人で乗り込めば、さほど高くない額です。ちなみに歩くと90分かかりますが、むかし一度歩いて懲りたので、二度とやろうとは思いません。
天文台のある佐用町に着く頃にはすっかり雨模様でした。天文台の駐車場もすっかり濡れています。「野生動物出没注意」の看板がいかにも山の上の雰囲気を醸し出しています。たしかに鹿は前に見たことあります。
管理棟から場所を移して、天文台北館に集合。受付をして売店を覗いたり、上映されているビデオに見入ったり。私は隣のレファレンスルームで本を読んでいました。ここの本棚の品揃えが、けっこう好みなのです。
荷物を宿泊棟へ放り込んで、望遠鏡の講習を受けます。
西はりま天文台は宿泊者への貸し出し用の望遠鏡を用意していて、今回は星の友の会で2台、借り受けました。星を見せてもらうだけではなく、興味のある人は自分で星を導入してみましょうということで、みんなで使い方の講習を受けます。ちなみに望遠鏡はBORG77屈折。軽量コンパクトで扱いやすいセットです。
続いてファミリードームの望遠鏡の操作実習。実際は円屋根のドームではなくスライディングルーフの建物で、中には30cmドブソニアンが納められています。スライディングルーフは比較的視界が広いので星空も楽しめますし、みんなでワイワイやるにはこちらの方が向いています。
望遠鏡の使い方を教わっているときの天気はこんな感じ。ちょっと雲が薄くなっていますが、雲量10。
まぁ、まずは飯です。鍋です。レンズも曇ります。
ここの鍋は、人数計算を間違ってないかというくらいに量が多いのです。食べ盛りの中高生を基準に換算しているとしか思えません。ご飯は控えめにしていたのですが、それでもお腹いっぱい。
ご飯を食べ終わって外に出ると、あら。雲が切れて星が出ているではありませんか。
なゆた望遠鏡での観望会が始まる頃には、東の地平線からオリオンがむっくり起きあがってきました。
西はりま天文台のなゆた望遠鏡は口径2m。日本最大かつ公開天文台では世界最大の望遠鏡です。
この日の観望天体は、木星、カペラ、オリオン星雲。この日は雨上がりで風が強く、透明度はともかくシーイングは今ひとつ。明るく大きな木星は、縞模様が何とか見えるという程度。カペラはとにかく強烈に明るい(点ですけど)。オリオン星雲はさすがの迫力で、星雲のガスも薄緑に色づいて見えました。口径のパワーです。
なゆた望遠鏡の待ち時間は、テラスで天文台のスタッフが解説をしながらの観望会。こちらにも天体望遠鏡が用意されていて、アンドロメダ銀河やすばるを観望しました。
ふたご座流星群の極大間近ということもあり、空を眺めていると、ときおり流れ星が視界を横切ります。あっ、下の写真には写ってません。流れ星は狙って何十枚も撮って、一枚写ってるかどうかの世界ですから。私のような根気のない人間には無理です。
雲が湧いてくることもありましたが、昼間の天気を考えれば、じゅうぶん満足できる星夜でした。ちなみに私、寝たのは午前3時。もったいなくて寝てられるかってもんです。
そういえば、オプションで、コンパクトデジカメによる天体写真撮影会もやりました。コンパクトデジカメは普及率が高いので、お手元にあれば有効活用してみましょうという企画。
最近のコンパクトデジカメは感度が上がってきているので、星座の形が分かる程度の星なら、とりあえず写せるものが多いのです。とはいえなるべく長い時間露出をかけた方がよいので、そこは撮ってみて設定をいじっての繰り返し。みなさん何とかなってしまったようです。
寝不足の目をこすりながら朝ご飯を食べ、10時に記念撮影して解散。
その後少し居残って、南館の60cm反射望遠鏡を使った昼間の星の観望会や、10cm屈折望遠鏡を使っての太陽観察会にも参加しました。夜も昼も楽しい西はりま天文台でした。