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観測所雑記帳 Jan.2003
謹賀新年 2003年1月1日
今年もよろしくお願いします。
七星剣 2003年1月2日
「東京国立博物館」に寄ってみた。ほとんど10年ぶりくらいになるだろうか。いつのまにやら「平成館」が出来ていたり、「法隆寺宝物殿」がすっかり新しくなっていたり、なんだか様変わり。
日本最大の博物館だから、収蔵品は国宝・重要文化財がずらり。適当に入れ替えながら展示しているのだが、今回は「七星剣」に出会ってしまった。
聖徳太子の用いていた刀と言われているもので、刀身に北斗七星が描かれていることから「七星剣」の名が付いたもの。国宝。名前は聞いていたが、まさかいきなり出くわそうとは思わなかったから、すっかりたまげてしまった。1000年を経ているとは思えぬその輝きに、すっかり魂を抜かれて、しばらく刀の前から動けなかった。
※1月6日追記:「七星刀」だと思っていたのですが、正式には「七星剣」だそうです。訂正しました。
しぶんぎ座流星群 2003年1月4日
曇っていたので、寝てしまった。起きたら、晴れてた。
午前3時までは起きていたのだけど、何時に晴れたのだろう?
明け方雲が取れていたら、けっこうな数の流星が見えたはずなのだが……
土星、かに星雲に突入 2003年1月4日
雲間から星は覗いていたものの、あまりの寒波に外に出る気になれなかった……
新春・天文科学館 2003年1月5日
今年の初プラネタリウム。天文科学館の2003年初投影!
と思ったのだが、すっかり朝寝坊。
館に付いたときは投影が始まっていて、行けば入れてもらえないこともない時間だったのだが、ゆっくり2回目の投影を見ることにした。実はきちんと番組を見たのは11月4日以来なので、ほとんど2ヶ月ぶり。
今月半ばまではSETIの話題で、なんだかすっかり知っているつもりの話でも、意外に勉強になることばかりで、最近はほとんど全部の番組を見ている……ような気がする。ま、なんだかんだいって、あの雰囲気が好きなんですが。
土星、かに星雲に突入2 2003年1月5日
改めてチャレンジ。土星を入れれば同じ視野にかに星雲も入っているはずなのだが……土星が明るすぎて、まるっきりダメ。考えてみればかに星雲だって、少し目を慣らさないと見にくいのだ。0等級の土星が輝いていては、それは見るのも難しいというもの。しばらく粘ってみたのだけど、土星のハロにすっかり埋もれてしまっているのか、バックの空が明るいのか、目が慣れないのか、残念ながら両方一緒には見ることが出来なかった。
これもまた、一つの収穫。
遙かなりカノープス 2003年1月5日
この日の晩は、「この冬一番の寒波」とやらで、無茶苦茶に風が強くて、透明度は抜群なのだけど、ちぎれ雲が次々に飛んでくるような空。
すばるの星が5個も数えられたり、ふだんなかなか見えないおおぐま座の全身像や、細かい星までつないだおおいぬの姿が見えて、いったい何等星まで見えているのだろうと思って、かに座の飼い葉桶の4つの星を見たら、3つまでは見えていた。ということで、なんと5等星まで見えていたことになる。びっくり。
それでも空が明るく感じてしまったのは、パークス天文台でほとんど漆黒の闇を体験してしまった後遺症なのかも。もっとも和歌山の津村さんに言わせれば「これ(パークスの空)は序の口」というのだから恐ろしいのだけど。
そんなこんなでメシエ天体を追いかけながら、いろんな星座をたどって遊んでいたのだが、最後の最後まで見えなかったのがカノープス。南の水平線近くの雲がいつになっても取れなくて、結局あきらめてしまった。
今年の冬、塩屋天体観測所では、いまだカノープスを観測していない。
満月の夕 2003年1月17日
1月17日で、阪神・淡路大震災から丸8年を迎えました。
JR新長田の駅前で、ろうそくに火を灯しながら、東の空に昇る月齢14の月を眺めていました。
震災の日は、今年と月齢が一日違いで、ちょうど満月でした。
また、一年が過ぎていきました。(掲示板に書いた文章を転載しました)
皆既日食写真交換会 2003年1月24日
西はりま天文台・明石市立天文科学館の皆既日食観測参加者が集まって、写真交換会を行った。
写真交換……というか、それを理由に集まって飲んだ、といった方が正しいかも。いや、でも真面目に(?)写真も交換したけど。
場所はJR西明石駅近くのホテルのレストランだったのだが、実は地元のはずの明石組は、みんな遅れてきて、みんな最後まで残れずに帰ってしまった。こういうときは、中途半端に帰宅できる場所よりも、あきらめて宿取ってしまった方がいいのかもしれない。
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