塩屋天体観測所プラネタリウム・天文台訪問記
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伊丹市立子ども文化科学館へ行ってきました

 ご近所の科学館ということで、伊丹市立子ども文化科学館出かけてまいりました。

 JR伊丹駅から東へ徒歩20分、もしくはバスで15分(10分で着くのもあるそうです)、伊丹空港に離発着する飛行機がぎょっとする大きさで飛び交う場所にあります。

 今回は明石市立天文科学館星の友の会のジュニアクラス「ほしとも☆キッズ135」の行事で、伊丹の科学館サポーターのみなさんとの交流も企画しています。

常設展示室

 館の1階は常設展示室。体験型というか、比較的、低年齢層向けの設定です。

 「太陽系サイクリング」は、エアロバイクで太陽系を走破するという大胆な設定にやられました。私も走りたかったのですが、ちびっ子たちに占拠されっぱなし。

 ということで、「ロボットアームシミュレーション」に挑戦です。国際宇宙ステーション日本実験棟「きぼう」の船外実験プラットフォームのペイロードを、ロボットアームをつかって移動します。きぼうのロボットアームは可動部が12もあるのですが、そこは簡略化されていて、操作系は前後左右のジョイスティックと接近のボタンに絞っています。

 ふっふっふっ、所要時間2分を切って、堂々の1位。見たか子どもたち。ていうか、いい歳して何やってるんだ私。

 ほか、惑星体重計や空気ロケットなど、いろいろあります。

特別展示室

 2階は特別展示室。訪問したときのテーマは「惑星探偵団」。受付で探索指令の用紙を受け取り、展示室のタッチパネルでヒントを収集。展示室内にちりばめられたヒントを頼りに、探索を依頼された惑星を探し出します。

 右写真はペーパークラフト(というか、もはやスチレンボード)の惑星儀。左端に地球と火星が写っていますが、木星の大きいこと。よく「木星の大きさは地球の直径の11倍」と言いますが、体積にすると三乗になりますから、これだけボリュームの差があるわけです。

 なお写真は閉館時間後に、特別に中を覗かせて頂いたときのもの(普段は周りにロープが張ってあります)。よくこんな巨大工作物をつくったものです。

 プラネタリウム番組と連動した火星のコーナーもあり、よく考えられた手作りの展示物が多く、楽しい雰囲気です。

プラネタリウム

 プラネタリウムはミノルタのMS-15。明石の投影機とよく似たフォルムを持っています。

 全天周映像を投影するプロジェクター。HAKONIWAシステムとおっしゃっていました。

 火星を紹介するオリジナル番組が投影されていましたが、シナリオがよく練られていて、ひさびさに楽しいオート番組でした。伊丹に足を運ぶのは二度目なのですが、前に見たときも面白かった記憶があります。生解説とオートの使い分けが上手いのと、オートの部分でのキャラクターの活かし方がいいです。

ちょこっとサイエンス

 月に一度のペース(連休や長期休暇時は増加)で、「ちょこっとサイエンス」というタイトルの実験・工作イベントがあります。

 この日のテーマは「ほかほかカイロを作ろう」。明石からは団体で参加したのですが、それを差し引いても人がいっぱいです。右写真の白衣のみなさんは科学館サポーターの方々。この日は若手の社会人と大学生が中心。イベントの企画進行や、実際の工作・実験のサポートをされています。

 使い捨てカイロの発熱の様子を温度計で測ってみたり、スチールウールを燃やしてみたり、そんなこんなでカイロが暖まる仕組みを学んだあとで実際にカイロをつくってみます。保水用の園芸用土(鹿沼土みたいな多孔質の固まり)に塩水を含ませ、鉄粉とよく混ぜて、よく振ります(写真にはありませんが、紙袋は二重になります)。

 これがちゃんと発熱するから面白い。鉄の酸化が発熱の要因で、食塩水は触媒、園芸用土は水分の保持の役目を果たしています(市販のカイロだと活性炭が混ざっています)。

 あとでサポーターの方にお話を伺ったのですが、こうした実験の小道具も、鉄粉の扱いなど、子ども向けに考えてセッティングされています。へぇ。

展望台・展望室

 屋上は伊丹空港を見下ろす展望台と展望室になっています。天気が悪かったので写真がありません。しまった!

交流会

 明石の星の友の会の行事で訪問したので、伊丹の科学館サポーターのみなさんとの交流会の時間を設けました。まずはマスコットも仲良く。

 互いの活動の様子を紹介しあい、その後、持ち込んだ小道具で実際に遊んでみたりしました。それぞれの取り組みに双方刺激されまくり。「こんどうちでもやってみよう」と触発された声があちこちから上がっていました。

 好天ならば夜に観望会を行う予定だったのが、雨天のため、プラネタリウムの特別投影をしていただきました。どう見てもダークサイドな爆笑投影と、赤青メガネを使った光の波長のお話の2本立て。明石ではやらない内容を、とのセレクトでしたが、どちらも好評でした。

ひょんたん

 伊丹といえば、彼(彼女?)を忘れるわけにはまいりません。伊丹名物ひょうたんにちなんだマスコット「ひょんたん」です。受付の向かい側にデン。そしてカウンターにも手作りの人形(ぬいぐるみ?)がたくさん。

 「〜だひょん」という語り口もしっかり板について、プラネタリウムには欠かせない人気者になっているようです。

 2009年に明石に来たときに、「電車の自動改札を通っておでかけする」と将来の夢を語っていましたが、その後どうなされたのかは、訊ね損ねてしまいました。

(2010.2.11訪問/2010.2.14記 福田和昭)

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