塩屋天体観測所|プラネタリウム・天文台訪問記
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茨城県つくば市にあるJAXA筑波宇宙センター。ふらっと寄ってみました。
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固体ロケットブースター(SRB)は片側のみ |
LE-7エンジンもなし |
2007年の目玉は、屋外にデーンと置かれたH-IIロケットです。本物。
打ち上げられなかった7号機かと思っていたのですが、本体は地上試験機(GTV=Ground Test Vehicle)として製造されたものだそうです。第1段は種子島、第2段は三菱重工の愛知の工場に保管されていたそうです。固体ロケットブースター(SRB=Solid Rocket Booster)は7号機用のものだとか。
SRBは片側だけで、本体との位置関係も実際と少し違います(もっとくっついていました)。もっとも、高さを揃えるために余計な構造物が増えて観るじゃまになってもつまらないのですし、斜め前から見る分には違和感もないので、これはこれでよしとしましょう。おそらくは設置のコストとその後の維持管理の手間で決めたのだと思います。
でもダミーでいいので、LE-7エンジンは付けて欲しいところです。それがあってのH-IIなのですから。
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SRBは並べて置いてあるだけ |
クーピーの白? |
SRBの先頭部を観ていると、サクラクーピーペンシルを思い浮かべてしまいます。
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むき出しの配管 |
こんな状態で飛ばしたのでしょうか |
二段目とフェアリングの間にはむき出しの配管や配線がいろいろ付いていました。こんな状態で飛ばしたら、空気抵抗で外れてしまわないか不安です。生々しいといえば、そうなのですが。
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展示室へ向かう途中から |
フェアリング |
細かいことはさておいて、日本でのロケット実機展示は珍しいものです。本物はやはりかっこいいので、機会があったらぜひご見学を。
以前足を運んでからずいぶん日が経つので、展示室の内容も少し入れ替わっていました。
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1/1モデルのALOS「だいち」 |
歴代ロケットには「H-IIB」追加 |
以前、ADEOS「みどり」が置いてあった場所には、現在活躍中のALOS「だいち」が登場。陸域観測技術衛星どうし、展示室でも世代交代というところでしょうか。
歴代ロケットには、まだ一機も飛んでいないH-IIBの模型が追加されました。H-IIAより一回り太くて(直径4m→5m)、SRBも4本付いているので、なかなかの迫力です。
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LDREX-2 |
GOSAT模型 |
天井からぶら下がっているのは大型展開アンテナ小型・部分モデル2(LDREX-2=Large Deployable Reflector Small-sized Partial Model 2)。ETS-VIII「きく8号」に積まれた大型パラボラアンテナが宇宙でも確実に開くよう信頼性を高める目的で、小型のモデルを打ち上げたものです。実際のLDREX-2は、写真の六角形が7枚つながった形をしています。
2008年8月打ち上げ予定のGOSATは、音質ガスを観測するための衛星です。筑波宇宙センターに展示されている衛星群は、すでに打ち上げられた衛星の構造や熱試験に使われた「本物の模型」が多いのですが、GOSATは熱構造モデルが2007年1月にお披露目されたばかり。ここに展示されているのは、おそらく愛知万博で展示された模型ではないかと思うのですが、さて。
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和食たち |
1/1のALOS「だいち」 |
「宇宙日本食」の展示コーナーもありました。
左写真の銀のパッケージは、「鮭おにぎり(RICE BALL (salmon))」「赤飯(Steamed Rice with Red beans)」「みそ汁」。
右写真の下3つは、いわゆる「スペース・ラム」、宇宙版のインスタントラーメンです。その上は、右側が「小倉ようかん」、中央上が「レトルトチキンカレー」。
メーカーは「日清食品」「ハウス食品」「山崎製パン」「尾西食品」「理研ビタミン」……。
ていうことは、レトルト食品とインスタント食品に重きを置いた食生活をしていれば、食べ物に関しては宇宙旅行気分というわけです。今すぐコンビニエンスストアにレッツゴー!! って、それは何か違うかも。
(2007.8.23訪問/2007.9.8記 福田和昭)