天文にゆかりの深い博物館や科学館の切手をご紹介します。こちらは枚数が少ないのですが、いずれも個性派ぞろいです。
国立科学博物館は1877年に「文部省博物館」の名で、湯島聖堂内に設置されたのが起源で、2001年より独立行政法人となっています。天文関係の展示も充実していて、特に隕石のコレクションは国内随一、ロケットの展示も印象深いです(最後に行ったのは何年前だったか……)。切手にはカシオペア座と北極星が配されていますが、本館屋上には天体望遠鏡のドームも描かれています。 (1977.11.2発行) |
「切手趣味週間」は4月20日(郵政記念日)前後の1週間のこと。毎年日本の絵画をテーマにした切手が発行されています。1990年に発行されたのは太田聴雨の「星を見る女性」。天体望遠鏡を覗く4人の若い女性が描かれています。この望遠鏡は、東京・上野の国立科学博物館の本館屋上に設置された日本光学(現:ニコン)製の20cm屈折望遠鏡がモデルだそうです。当時から国立科学博物館では日を決めてこの望遠鏡を一般公開していたとか。絵画は東京国立近代美術館の所蔵品です。 (1990.4.20発行) |
日本標準時は1887年7月に定められ、翌年1月から施行されました。よく知られているように東経135度子午線が基準になっています。この切手のどこが科学館なのかというと、描かれている時計が明石市立天文科学館の大時計なのです。1960年に開館した同館は、「時と宇宙の博物館」として明石のシンボル的存在です。切手の大時計は2代目のもので、阪神・淡路大震災で被災した後、神戸学院大学に移されました。現在は3代目の大時計が日本標準時を刻んでいます。 (1986.7.11発行) |