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観測所雑記帳 Nov.2001
郡山市ふれあい科学館 2001年11月2日
10月にオープンしたばかりの郡山市ふれあい科学館「スペースパーク」。駅前の高層ビルの上層階に、外からも見える丸いドームが収まっていて、ドームの外側が展望ロビー、内側が科学館とプラネタリウムになっている。
この日訪問したのは最終投影の「星と音楽の夕べ」。仕事先の友人を誘ってドームに入ると、真ん真ん中に五藤光学の最新鋭機スーパーヘリオスが鎮座している。
オート投影で音楽を流すのかと思っていたら、意外にも女性解説員の生投影。ドームが暗くなると同時に「眠くなった方はゆっくりお休み下さい」と、本気とも冗談ともつかないセリフで投影が始まった。曲もまたエンヤやらセリーヌ・ディオンやら、寝て下さいといわんばかりのラブ・ソング女性ボーカリスト特集。一人で来なくてよかった(^_^)、と思ったが、あたりを見回すと案外一人で楽しんでる方も多い。ちなみに連れは3曲目で爆睡しとった。足を前の手すりにのっけて、なんとまぁ女性の端くれとも思えぬ格好である。暗いからよかったようなものの。
曲の合間はけっこう本格的な星座や天文学の解説が入り、単なるムードだけで終わらせないのは館の方の趣味なのだろううか。
曲の間は密かに持ち込んだタンクロー8×24Gでドームの中の星空を楽しんだ。スーパーヘリオスの映す星は明るいので知られているが、双眼鏡で見ると視野にフレアやゴーストが発生してうるさいほど。ヒアデスやM45など、星団は見ていてそれなりに面白い。夏の天の川のコートハンガー星団など、よく再現されていてつい笑みがこぼれてしまう。M31やM42などの星雲もていねいに映していて面白かったが、こちらの方は本物を見た方が美しいと思った。南半球のエータ・カリーナ星雲まで出ていたのにはビックリしたけれども(ちなみに土星や木星は双眼鏡で見ても、ただの円盤像やった)。
投影が終わると、館外はすっかり真っ暗。ドームの外の展望ロビーからは郡山の夜景が一望の下で、ちょっとすてきな雰囲気だった。
郡山市ふれあい科学館Part2 2001年11月4日
再び郡山駅前のスペースパークへ向かう。スーパーヘリオスの星空だけなら十分楽しんだのだけれど、せっかくなので一般番組も見ておきたくなった。
国際宇宙ステーションをテーマにした番組だが、投影の冒頭に開館記念で郡山を題材にした5分ほどの全天周映画が上映される。内容は郡山の風土や自然や発展を描いた、よくありそうな自治体のPRビデオのようなものなのだが、なにせ全天周映像、ただの空撮場面も足元から浮いているような気になる臨場感で、すっかりまいってしまった。実は生まれて初めて全天周映画を見たのだが、こんなに迫力があるものだとは思わなかった。
さて本投影。正面に夕日が沈み、星空の解説をしながら、スライドに映し出された郡山の夜景とともに星空が方角を変えていく。まるでドームの座席が桟敷席のように回っているような錯覚を受ける。最初に傾斜席の一番下で挨拶していたはずの解説員の木村さんは、いつの間にかコンソールに移って機械を捌きながら星の説明を続けている。ときおり冗談を交えながらの投影は、何となく五島プラネタリウムの生解説を思い出させる。もったいないのでギャグの内容は書かないけれども。
そして番組の内容は国際宇宙ステーション(ISS)へ移る。おったまげてしまったのが、番組の途中でドームいっぱいに登場するISS。これがとんでもないド迫力。実写じゃなくて完成予想図のCGなのだけれど、なんと言ったらよいか、自分が宇宙空間に飛び出してしまったみたいだった。
実はこの回の投影はほぼ満員。帰りがけの展望ロビーは家族連れにぎわっていて、売店は宇宙グッズに目を輝かせる子どもたちでいっぱいだった。
この調子で、みんなに愛される館であってほしいと思う。
ベネッセ・スター・ドーム 2001年11月5日
小田急・京王の多摩センター駅の近く、進研ゼミでおなじみのベネッセコーポレーション東京支社のビルにあるプラネタリウムがベネッセ・スター・ドーム。高層ビルのてっぺんにあるので「星に一番近いプラネタリウム」がキャッチフレーズ。もっとも先の郡山市ふれあい科学館が23Fで、このベネッセ・スター・ドームが21Fだから、今現在でどちらが星に近いかは微妙なところ。ビルの高さは階数だけでは分からないし、そもそも建物が建っている標高を……なんてつまらない詮索はこの際やめ。ニュータウンの玄関口、企業のビルのてっぺんにプラネがあるだけでもなんかステキではありませんか。
ビルの玄関を入ると、いきなり受付のお姉さんに声をかけられる。プラネタリウムへの来場者は、ビルへの入館章として★のシールを渡される。それにしてもスーツ以外のカジュアルな服装で出入りしている社員も多いのに、なんで俺がプラネの客だと判ったのだろう!?
エレベーターで最上階へ。一緒に乗り合わせた社員は次々と途中の階で降りていき、最後は自分一人で21Fへ降り立った。
プラネの階は展望ロビーになっていて、紺色のカーペットにさりげなく東西南北が英字で記されている。ところどころにソファが置かれていて、ちょっとおしゃれな雰囲気の空間になっている。こんなスペースのあるビルで働いている社員はなんて幸せ者なんだ……と思うけど、当の社員の方はあんまり気にしていないんだろうな。
月曜日の午後いちの投影ということで、お客さんの数はちょっと少なめ。もっとも直径14mの小さめのドームなので、少人数でドームを借り切ったような、ちょっと贅沢な雰囲気の投影となる。床は北へ向かって少しずつ高くなっているけれど、天井のドームは水平型。投影機は五藤の小型機G1014si、北方向にコンソールがないと思ったら、意外にも南西方向に解説台があった。
前半は生解説の今日の星空、後半がオート番組の「Argo」。ギリシャ神話のアルゴ船冒険物語を題材にした番組で、パンフレットを見たときには子ども向けの投影かと思ってちょっとがっかりしたのだけれど、ふたを開けてみれば、しっかりアルゴ船に乗り組んだ勇者たちの星座の解説もしてくれて(実は知らないことばかりだった)、最後には南半球の星空まで連れて行かれて、すっかり引き込まれて見てしまった。ちょっと前のオート番組はなんだか小学校低学年向けのものばかりといったイメージがあったのだけれど、なかなかどうして、あなどれないものだ。
帰りがけにアンケートに答えたら「スタードームクラブ」の会員になれるというので、律儀に受付でアンケートを書いたら会員証を頂いた。「ご来館の際にメンバーズカードを……」と説明する女性が、どうやらうちの住所の「神戸市」に目が止まったらしく、ちょっと凍り付いていたのが可笑しかった。
いったい次にスタンプを押すのはいつなんやろうか。東京西郊をデートで回る機会があったらコースに入れたいところやけど。
まちだ東急スターホール 2001年11月5日
町田駅は小田急線とJR線の乗り継ぎ駅。小田急に乗っていったので、小田急百貨店の案内はいくらでもあるのだけれど、行けども行けども東急百貨店の案内は見つからない。駅の外の交番で道を聞くまで、ちょうど東急と反対側に出たことに全く気付かなかった。
なんだかビルの屋上ばかり巡っているが、まちだ東急スターホールも東急百貨店町田店の屋上にある。おしゃれなベネッセ・スター・ホールに比べると、子ども向けのゲーム機の間を抜け、ビニル製のひさしが突き出た入り口は昔ながらのデパート屋上の遊園地の雰囲気そのもので、なんとも庶民的で親しみを感じてしまう。到着したのが投影開始ギリギリで、「まだ間に合いますか?」と聞きながら玄関に駆け込む。お金を払ってパンフレットをもらうと、ロビーもフロアもなく、いきなりドームの中。もうみんな着席して投影寸前だったので、あわてて席を確保する。今どき珍しい(!?)ビニール張りのシート。百貨店だから子どもさんに備えて、飲食物をこぼしても汚れにくいような配慮なのだろうか。床もドームも傾斜のない水平型。なんとなく懐かしい雰囲気の館である。
ドームの前方、南側はちょっとだけ高いステージのようになっていて、銀マットと寝袋が横たわっていてドキッとする。どうやらしし座流星群観望スタイルの実物展示ということらしいが、本や雑誌や番組解説中に説明を受けることはあっても、現物が置いてあるのを見たのは初めて。なんだか何かの抜け殻を見ているようでおかしかったけど、下が百貨店だからその気になれば帰りに一式買いそろえることも出来ないでもない。面白いものだ。
スカイラインに映るのは町田の街でなく、どこかの山間の田園風景。太陽が沈んで、景色が夜景に切り替わると、BGMは秋の虫の音になる。こんな気配りが何となくうれしい。
しし座流星群のしくみを解説する番組もよかったが、何より解説が絶品!!
だった。とにかく聞いていてワクワクしてしまうのだ。何が違うんやろか……と思いながら聞いていると、そう、聞いていて分かるのだけど、この人本当に星が好きなのだ!!
なんといってよいのか、自分が星好きで、星を見る楽しさを伝えたい、そんな気持ちが伝わってきてしまうのだ。これは俺が星好きのせいなのかなぁ。解説員のお名前を失念してしまったのが残念。もっとも覚えていても東京の町田まで、プラネタリウム見たさに通うとは思えないけれど……
最終回の投影だったので、投影終了後は売店……というかグッズの販売コーナーも閉まっていて、ゆっくりする時間がなかったのがほんと、残念だった。機会があったらぜひまた行きたい館だ。
明石市立天文科学館 2001年11月11日
気がつけばほとんどプラネタリウム巡業記と化してしまっている今月のこのコーナー。日本最新のプラネタリウムで始まったので、日本最古のプラネタリウムでいったん区切りをつけるとしよう。
明石市立天文科学館のオープンは1960年。旧東ドイツ・イエナ製の大型機としては日本唯一のカール・ツアイス・イエナ製UPP23/3型機が未だに現役でがんばっている。ドームの周囲にはシルエットで科学館からの景色が描かれているが、閉館した五島プラネタリウムがドームのスクリーンを直接切り欠いてシルエットをつくっていたのに対し、科学館ではスクリーンの手前に景色の切り絵がセットされている。
スーパーヘリオスの燦々たる星像を見た後なので、40年前の投影機の星空がどんな風に眼に映るのかと思うのだが、不思議なものであまり違和感を感じることはない。もともと街中でふだん見ている星の数は4等星くらいまでのせいぜい数百個だし、7.9等星なんて宇宙空間にでも出なければ見えないものなのだから、地上から見ている星空を楽しむ分には6等星まででもともと十分なのかもしれない。
おせんべとしか思えない冗談みたいな太陽が、地平線に近づくにつれてだんだん本物の太陽に見えてきて、そして毎回毎回微妙に演出の違う夕焼け。一つ二つ星が見えてきて、あたりがだんだん闇に包まれる頃にはいつのまにか投影機のつくり出す星空に引き込まれてしまう。夕暮れのこのシーンが好きなせいか、投影機越しに西空が見え、南天も視界のじゃまなく見渡せる、解説台のやや東側の席がお気に入り。明石の解説台は真北より北東側に位置しているので、解説台の東側の席から東天を見ようと思うとちょっと首が痛くなるのだけれど、視界いっぱいに昇ってくる星座もまた悪くない。土星や木星は昇りがけに輪や縞模様まで見えるのでさらにお得(!?)である(はじめて気付いたときはビックリしたけれど)。ついでながら土星の像は少し暗めで、1等星よりちょっと印象が薄いくらい。木星も大きさはあるものの、輝きの鋭さはシリウスに負けていて、冬の星座の中にいるとちょっと微妙な雰囲気になる。そのまばゆいシリウスも電灯色なので、冬の夜空での凍てつくような青白さとはちょっと印象が異なるのはご愛敬。ただでさえ寒い冬の夜空、暖かみのあるシリウスもまたいいような気がする。
しし座流星群まであと一週間。プラネタリウムではだいぶ流れ星をサービスしてもらったので、あとは本物の星空の流星群を楽しみに待つのみ。過度な期待はしないつもりだけれど、それでも希望を持って星空を眺めていたいと思う。
オーバーホール 2001年11月16日
ふだんはペンタックスのESPIO130というコンパクトカメラを愛用しているのだが、天体写真にはキャノンFXというマニュアル一眼レフを使っている。父から譲り受けたものだが、調べてみたら発売が1964年で、俺より10歳近くも年上の年代物。推察するに当時東京に住んでいた父が、オリンピックにあわせて給料を叩いて買ったのではないだろうか。最高級機というわけではないが、当時の価格で4万円もした代物である。
ところが最近になって、シャッター幕が下りたまま上がらなくなったり、セルフタイマーが効かなくなったり、寒いときにはウンともスンとも言わなくなったり、次第にガタが目立つようになってきた。いずれ修理をしなければならないと思っていたが、既に40年近くも昔の製品で、たとえドイツの会社でも部品など残っているわけがない。なかなか決心が付かなかったのだが、いよいよしし群が間近に迫ってきて、この際だからと思い切ってオーバーホールに出すことにした。「メーター(露出計)は修理不能」「交換部品が出たら対応できない場合がある」といろいろ制限事項を伝えられ、期間は一週間から10日ほど、と言われていた。これが先月末の話。
しかしメーカーからの問い合わせが東北出張中に重なって返答が遅れたりと、いろいろ事情があって修理着手が遅れたらしい。待てども待てどもカメラが戻ってくる気配はなく、いよいよしし群本番まで一週間を切ってしまった。もともと天体写真などそうそう撮る方ではないので、まぁ戻ってこんかったら見る方に専念できるからいいや、と思っていたら、ようやっと今頃になって宅急便が自宅に届いた。
傍目にはどこが変わったのか分からないのだが、空のまま巻き上げてシャッターを切ると、「!!」。なんと驚くばかりにシャッター音が軽い!!
今までは「クワッシャン」といった重い腰を上げるような音だったのが、「カシャッ」と気持ちがいいくらいすっと立ち上がる音に変わっている。どうやら分解掃除して注油して頂いたらしいのだが、もうウソみたいな動きの良さ。汚れていたミラーやペンタプリズムもきれいになって、これならまた当分使えそうな勢いである。
それにしても、自分が生まれる前からこの世で動いている精密機械である。きちんと預かって面倒を見てくれる製造者の姿勢に、本気で感謝した。
ぐるうぷ・えん天文部 2001年11月17日
職場の同僚に高校時代のサッカー部経験者がいて、月に一度仲間を集めてフットサル(少人数でやるミニサッカー)をやっている。「F.C.須佐野」を名乗るこの(自称)サッカー部。これに対して自分も元地学部経験者ということで、(自称)天文部を創設。家に遊びに来る友人に望遠鏡を覗かせたり、天文現象があるたびにメールでお知らせを流したりしていた。職場に同居しているボランティアグループの名前を取って「ぐるうぷ・えん天文部」、なぜか静岡に(自称)支部があったりする。ちなみにサッカー部はカップをつくって全国のメンバーを呼んで大会を開いたこともある。いったいどういう職場なんやろか。
今回のしし座流星群もメールで何回か案内を流していたのだが、「何かやらないの」と問い合わせがサッカー部長に行っていたらしく、天文部も観測隊を募集・派遣することにした。それにしても本番は明日の晩だ。なんといういい加減さ。
しし群極大前夜 2001年11月18日
従来予想のしし群極大日は11月17/18日だ。そんなに気合いを入れることもないのだが、気になるものは気になるもので、夜中に起き出して空を見上げてみる。ほぼ一面のベタ曇りで、雲間からレグルスと木星が見えたが、それもあっという間に隠れてしまった。まぁおかげできちんと睡眠が取れたというものだ。これはこれでよしとしよう。
午前中、天文科学館に行く。プラネタリウムは先週見たので、14階の展望室に直行。こんなところで何をするのかというと、週明けに提出する仕事の書類の作成だったりする。どうせ月曜は寝不足だし、だからといって日曜に朝から仕事場に行くよりも、景色の良いところでのんびりした方が早く片づくというものだ。あらかたメモが出来たところで、4階に降り、天文サロンで天文雑誌を読みあさる。いつもは本屋で3誌すべて目を通すのだが、今月は仕事が忙しく、放っておいたままだった。特に月刊天文は最近三宮まで出ないと並んでいないので、貴重な存在だ。
学芸員の井上さんと、観測地やら何やらいろんな話をする。アッシャー説に有利な材料がいくつもあるとの彼に、大出現はないとの国立天文台・渡部さんの説をとる自分。もっともそれでも遠征はするのだから、ホンネのところで期待はしているのである。どのみちすべては今夜の話。まずは晴れてさえくれればよい。その天気もどうやらすべて快方に向かっているようだ。
午後は職場に出て仕事を片付ける。もっとも頭は夜中に向いている。さて、どうなることやら……
しし座流星群2001 2001年11月18-19日
ここに書ききれないので、こちらをご参照ください。すごいことになってしまいました。
C/2000WM1 リニア彗星 2001年11月22日
12月にもしかしたら肉眼彗星になるかもしれないというC/2000WM1
リニア彗星。12月4日から15日頃が観望好機というのだが、上弦前で月が早く西に傾くので、見えるかどうか試しに空を見上げてみた。
すると、ほぼ天頂に彗星が昇る22時頃、垂水区塩屋町で、7×50双眼鏡でなんとか確認できる程度、BORG10cmアクロマート屈折ではボーっとした姿を楽に確認できる。光度は8等くらいだろうか。だとすると当初の予想より少し暗めなのだが……
夏のC/2000A2リニア彗星以来の、小口径で楽しめる彗星である。少しでも明るくなりますよう。
京都市青少年科学センター 2001年11月23日
仕事で京大に行くことになり、紅葉目当ての人手でいっぱいの京都へ向かう。
興奮さめやらぬしし群の直後でもあり、なんか目新しい話でもあるかもしれないと、仕事に支障のない範囲で行けそうなプラネタリウムや科学館を探してしまった。で、目に付いたのが朝一の投影を見た後でも予定の待ち合わせ時間に十分間に合う京都市青少年科学センター。
建物は決して新しいものではないのだが、展示が小中学校の理科の教材を思い起こさせる雰囲気で、なんだか懐かしいような感じ。一方、妙にリアルな動きを見せるティラノサウルスがいて、むかし大学の学祭でT-REXの現物大骨格模型を友人とつくったこともあり、子どもたちの後ろからすっかり見入ってしまった。ボタンを押すと挨拶するのがご愛敬。
プラネタリウムはミノルタのインフィニウムγII。くじら座ミラの解説をする番組なのだが、番組冒頭からしし群の話になり、ポインタの矢印を使って時間帯ごとの流星の飛び方の様子を解説。なにせこちらも現物を見ているだけに話を聞いているだけで盛り上がってくる。三重まで遠征されていたそうで、見事な写真を紹介しておられた。館内にも早速何枚か写真が展示してあり、多くの人が見入っていた。
京都大は学園祭の真っ最中で、仕事後キャンパスをブラブラ歩いていた。
新旧入り交じる建物に乱雑に貼られたビラ、どこでも変わらない模擬店の景色と、道を隔てた独特の雰囲気の西部講堂。人間くささの染みついた構内の屋台の白熱灯の向こう、遙か彼方に上弦の月。なんだかとってもいい風景だった。
京都四条河原町・北緯35度 2001年11月26日
先日京都へ行った折りの待ち合わせに使ったのが、四条河原町の阪急百貨店。時間より少し早く着いたのであたりをぶらぶらしていたら、面白いものを見つけてしまった。北緯35度を示すモニュメントである。
東経135度子午線にまつわるモニュメントはそこかしこにあるのだが、北緯35度となると切りがいい割には「日本標準時」のような特別なアピールがないため、あまり記念碑の類があるという話は聞かない。そんなわけでついつい感心して見入ってしまった。
北緯35度というと、「日本のへそ」西脇市の緯度である。兵庫県内では西脇というとだいぶ北に入った印象があるのだが、神戸から京都へ行くのは東へ移動するイメージなので、そんなに北へ上っていたのかとちょっと驚きもした。
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