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■改造のきっかけ BORG100用にF2経緯台を導入したため、それまで使っていたSWIIセットの片持ちフォーク式赤道儀が空きました。 |
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■スペックとシステム鏡筒:自作77mm屈折鏡筒 (口径77mm 焦点距離480mm F6.23) |
左がオリジナルで、右が改造後です。
自宅にBORGの直進ヘリコイドSが転がっていたので、接眼部に取り付けました。何かのセールかキャンペーンで半値くらいで買った物です。動きが渋くて使っていなかったのですが、調整したらスムーズに動作するようになりました。ピント合わせの時、微調整ができるので非常に使いやすくなりました。抜き差し式のドローチューブには戻れそうもないくらいの差です。これは今後の自作機の標準装備になりうるかもしれません。
直進ヘリコイドSはB品でも3,800円しますが、接眼ヘリコイドSならB品で2,000円以下で入手できます。
31.7mmの固定ネジも、普通のネジからつまみ付きのネジに変更してあります。ホームセンターで2個で180円でした。ついでにドローチューブの固定ネジもつけました。
ちなみにヘリコイドの長さ分だけ光路長を余分に消費するため、45度傾斜型の正立プリズムはピントが出なくなりました。地上を見るときは直進ヘリコイドSを外す必要があります。鏡筒を詰めてもよかったのですが、そうすると直視の時のピントが出なくなりそうで……正立プリズム用のドローチューブを作ってしまえば済む話なのですが。
こちらも左がオリジナルで、右が改造後です。
もともと木製の台座に塩ビ管を切って取り付けただけの鏡筒バンドで、台座に穴を開けて無理やり1/4インチネジをねじ込んで三脚に取り付けていました。今回はBORGの片持ちフォーク式赤道儀に取り付けるため、「アダプターE」というパーツを買って取り付けました。これは赤道儀のアリミゾに対応する鏡筒バンドのアリガタ部をばら売りしている物です。工作は付属の木ネジ4本をねじ込んでおしまい。
赤道儀に取り付けると、こんな感じになります。 支点から鏡筒が離れてしまうのと、鏡筒バンドが鏡筒を横から握っているだけのような状態なので、高倍率時に振動が起こりやすいのが欠点。幸い100倍以下ではそれほど気になりませんけど。 アダプターEには1/4インチネジが切ってあるので、普通にカメラ三脚にもつけることもできます。 |
ついでにファインダーもつけました。塩ビ管に木材片を介してフィルムケースに穴を開けた物をつけただけの簡易等倍ファインダーです。本体との平行はフィルムケースを取り付ける際に木ねじの締め具合で調整しました。適当に作った割には、構造が単純すぎるせいか、その後は狂っていません。
視界が狭いのが欠点ですが、肉眼で見える程度の星なら一応導入できます。
ファインダーの視野中心に対象を合わせると、BORGのSWK22mm(倍率22倍・実視界3度)使用時に、視界のどこかには入っています。そのうちもう少し精度の良いものをつくろうと思っているので、塗装はしていません。
晴れているときにちょこっと月や惑星を見たくなったときに重宝しています。部屋の中を移動して、星の見える窓を開けて望遠鏡を向けてみたり、お気軽観望というよりは、ぐうたら観望に近い状態です。
分解・組立は3分もかからず、一式3.8kgで、バッグに入れても5kg以内なので、持ち運びも便利。現在主力機のBORG100+F2経緯台で一式8kg、分解・組立5分なので、それを上回る手軽さです。
それにしても、小さな口径の望遠鏡ばかり増やしてどうするんだという気もしないでもないですが。
(2002.10.3記)