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街中でメシエにチャレンジ!
〜星図・ガイドブック〜
★お世話になっている本たち
- ★フィールド版スカイアトラス
- Erich Karkoschka:著 白尾元理:訳 村山定雄:監訳
丸善 A5版 129ページ 1,236円(税別) 在庫切れ(2002年現在)
見開きの右ページに、小縮尺の星図と主要天体付近の詳細図、左ページに範囲内の明るい星雲・星団のデータと簡便な解説、主な恒星、変光星、重星のデータを記載。シンプルですが屋外の望遠鏡使用時はとても使いやすく、最近はこれ一冊です。
- ★見ておもしろい星雲・星団案内
- 大野裕明:著 誠文堂新光社
A5版 118ページ 700円(税別) 在庫切れ
口径6.5cm〜30cmの望遠鏡でのスケッチをまとめた本。写真とはひと味違う肉眼ならではの見え方が興味深いです。自宅付近の空では、10cm屈折でも、大野さんの6.5cm屈折のスケッチに遠く及びません。屋外で使うより、見て面白い本。高校生の頃に買いましたが、今は絶版とのこと。
- ★メシエ天体カタログ
- S.Jオメーラ:著 ニュートンプレス A4版 304ページ
7,600円(税別)
全メシエ天体のスケッチと写真、詳細な解説を収録。予備知識を得るのに使用。スケッチはテレビュー10cm屈折で、ハワイで観測したそうですが、ここまで見えるのが信じがたいです。ハードカバーで読み応え十分ですが、手元にはなく、公共施設の蔵本を拾い読みしています。
- ★天体ガイドマップ STAR ATRUS 2000.0
- 天文ガイド:編 富田弘一郎:監修 A4版 111ページ
1,900円(税別)
8.0等星までの実用全天星図を中心に毎月の星空や諸種データと盛りだくさん。重星案内はきれいです。メインの実用全天星図は、Mナンバーと散開星団が赤刷りのため、赤ライト使用時は見にくく、また見開きの谷間まで印刷されているので、屋外使用には不便な点もあります。
- ★カラーガイドブック メシエ天体クラブ
- 天文ガイド:編 A5版 95ページ 1,300円(税別)
前半にメシエ天体の観測方法の解説、後半が全メシエ天体の写真と7度の視野の星図を収録した本。星図が小さく、写真もスケールがバラバラなので導入のサポートには使いにくいのが残念。コンパクトですが中途半端な感が残ります。
★ちょっとしたポイントらしきもの
- 星図とガイドブック
- 旅行に例えれば、星図は目的地までのロードマップ、ガイドブックは観光ポイントの案内本といったところでしょうか。星雲・星団のガイドブックは、両方の役割を兼ね備えているものが多いようです。
星図は8等星まで載っていればとりあえず十分ではないでしょうか。街中で導入時に使うのは、ファインダーで6等星くらい、望遠鏡本体でもそれほど暗い星は使わないでしょう。
- 写真はあくまで参考に
- 星雲・星団の写真が添えられている本が多くありますが、眼視ではまず写真のようには見えません。街中ではほとんどの散光星雲や銀河はかすかなシミ、多くの球状星団は恒星と違うのが分かる程度。比較的印象が近いのは散開星団くらいでしょうか。
もともとはこんな姿をしているのだという、参考程度に考えましょう。
- 解説文も控えめに
- 本に紹介されている見え方は、光害のない空での観望を前提に書かれたものが多いようです。特別な記述のない場合、ガイドブックのままの姿が見えるということは、街中ではほとんどないでしょう。立風書房刊の「星雲星団を探す」という本は、イラストで光害地・無光害地での見え方が示されていて面白いです。
- 日本の夜空は明るくなった
- 全国的に光害が深刻化しています。1970年代に書かれた本では6cmくらいの小口径で見えるとされる対象も、現在では10cmで確認するのが難しかったりします。本の通りに見えなかったと入って、あまり望遠鏡や自分の目を疑わないよう……
- 赤い文字にご用心
- カラーで印刷された星図は星雲・星団や銀河が色分けされ、情報が読みとりやすいのが長所です。ところが星見で定番の減光した赤ライトを使うと、赤刷りの記号や文字が読めなくなってしまいます。赤ライト以外の照明を使うときや、屋内で使う分には影響ありません。
(2002年8月8日記)
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