塩屋天体観測所プラネタリウム・天文台訪問記
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南極観測船「ふじ」(1)

(2006.10.7訪問/2007.7.9記)

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南極観測船/砕氷艦「ふじ」
基準排水量:5,250t
全長:100m、幅:22.0m
速力:16ノット
装備等:ヘリコプター3機搭載
定員:245名、就航:1965年

南極観測船「ふじ」

 日本の南極観測船の2代目が「ふじ」です。

 初代「宗谷」が数奇な運命を生き抜いてきた船なのに対し、「ふじ」は最初から南極観測船として建造、就航しました。また「宗谷」が海上保安庁所属の船だったのに対し、「ふじ」からは海上自衛隊の所属になっています。

 「ふじ」は1965年に就航し、1983年まで18回(7次〜24次隊)の南極観測業務に従事し、引退後は名古屋港に係留、一般公開されています。

 ちなみに3代目が「しらせ」で、こちらは2008年の春で引退予定。4代目が2009年に就航予定です。

「ふじ」の周辺

中型雪上車SM50S

タロとジロの銅像

 「ふじ」の係留されている埠頭の周辺は公園になっていて、南極関連の展示物がいくつか置いてあります。

 中型雪上車SM50Sは1979〜1998年まで、約20年間活躍した雪上車。耐寒温度-50度。最大速度40km/h。昭和基地から内陸観測拠点への物資輸送や調査旅行に活躍したとのこと。

 タロとジロの物語は、「宗谷」時代の第2次・第3次観測隊のことなのですが、初期の南極観測の象徴的な出来事ということなのでしょう。

スクリュー その1

スクリュー その2

 「ふじ」のスクリューも陸揚げされて展示されています。2軸スクリューなのですが、2本とも公園内にあります。片方は少し離れた場所にあるので、探してみましょう。

いざ乗船

デッキの通路

入口すぐにある模型

 さて、乗船です。「ふじ」単独で見学の場合は、入館料300円(大人・2007年現在)。

 ペンギンの剥製や「ふじ」の模型がお出迎えです。

腹が減っては戦が……

 入ってすぐの場所がいきなり食堂です。当時は約100人を収容でき、映画の上映もなされたとか。

食堂

調理室

 隣が調理室。人形が黙々と当時の様子を再現しています。炊飯器にパン焼き機から始まって、アイスクリーム製造機やモヤシ栽培機まであったそうです。年中無休の忙しい職場です。

廊下の秘密

ホイールコンベアー

算盤が奥までズラリ

 この算盤みたいな道具はホイールコンベアー。

 荷役のための道具で、倉庫から食堂までの通路の壁に置いてあります。使い方はご想像の通り。

酒保

奥は暗室

 シャッターは降りたままですが、「酒保」、つまり売店もありました。説明書きによると、現金販売無しのチケット制で、営業は一日の作業が終了した後の1時間ほど。買い物の楽しみの欠片もない生活です。

 となりは暗室。観測記録の他に医療用のレントゲン写真の現像などもしていたとか。ここの他、船内に3室あるそうです。銀塩写真時代を物語っています。

士官室

なにやらお勉強中

洗剤は個人に割り当てられていたのでしょうか

 艦長以外の幹部の部屋。つまり自衛隊の偉い人の居室です。8畳ほどの部屋にベッドと机を入れて、2人で一部屋ですから、ちょっと大変かもしれません。幹部でこれということは、一般隊員は……

階下へ

消火用具の並んだ部屋

階下への階段

 ここまでが1階(第一甲板)の展示。階段を下りてB1階(第2甲板)へ向かいます。

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(2006.10.7訪問/2007.7.9記)

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