塩屋天体観測所神戸の街のこんな星index
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神戸の街のこんな星・灘区

掬星台(神戸市灘区)

掬星台

 摩耶山上にある展望台。摩耶山は六甲山系の中でも比較的市街地に近い位置に山頂があるため、展望がきくことで知られています。

 名前の「掬星台」は、「きくせいだい」と呼びます。「掬」は「手ですくう」という意味。

 命名の由来は、「満天の星空があまりにも近いので手ですくえそうだから」とする説と、「夜景が美しく手を伸ばせば星がすくえるように見えるから」という説があります。

 標高700m近い山上とはいえ、神戸市街至近のため、満天の星空を望むのはちょっと難しいのですが、かつては星もきれいだったのでしょうか。「星に手が届きそう」というのはたまに聞きますが、「星をすくう」というのは何とも大胆な表現です。写真左側の大きな看板は「幸せを運ぶ流れ星を手で掬い取るイメージ」を表しているのだとか。

・住所:神戸市灘区大石
・写真はいずれも2001年12月12日撮影

・交通:まやビューライン夢散歩(まやケーブル・まやロープウェー)乗継「星の駅」下車すぐ

菊星台からの眺め ←掬星台から灘・東灘、大阪方面を望む

星の駅(神戸市灘区)

星の駅

 まやロープウエーの山上駅。名称は摩耶山上の「掬星台」に由来。これほどストレートに星を織り込んだ駅名は他にありません。まやロープウェーは山麓側の「虹の駅」でまやケーブルと接続し、ケーブルカーが山麓の「摩耶ケーブル駅」に連絡。ロープウェーとケーブルを合わせて摩耶山上への登山ルートを形成していて、「まやビューライン夢散歩」の愛称が付けられています。

 昭和中期までは神戸で一、二の繁華街でしたが、やがて街の中心は三宮に移ります。

 ケーブルの開通は1923(大正14)年と六甲山系最古ですが、1995年1月の阪神・淡路大震災で運行停止。震災関連の鉄道では復旧に最も時間がかかり、6年後の2001年3月17日に運行を再開しました。その際ケーブル・ロープウェーともに車両が更新され、駅名もあわせて改称。「星の駅」「虹の駅」ともにこの時からの名称で、以前はそれぞれ「摩耶山上駅」「摩耶駅」でした。

 神戸市内で天体の名前に関わる駅は、他に須磨区の山陽電車「月見山駅」があります。

神戸市都市整備公社まやビューライン夢散歩

・住所:神戸市灘区大石
・写真は2001年12月2日撮影

・交通:まやビューライン夢散歩(まやケーブル・まやロープウェー)乗継「星の駅」

 

(旧)NTT六甲天文通信館(神戸市灘区)→2002年12月閉館しました

六甲天文通信館

 NTTの通信施設の敷地を利用して開設された公開天文台。電気通信の歴史などを展示した展示ゾーンと、レストラン、天文ゾーンがあり、入館無料でした。

 天文ゾーンに設けられた展示室は、それほど広くはないものの、大きな星座早見版やパソコンを使った星座の解説などがありました。また2階は360度ガラス張りの展望台となっていて、宮内光学の10cm双眼鏡が置かれていました。地上用に使うのは贅沢な気もしますが、見晴らしはとても良い場所なので、透明度さえよければ相当遠くの景色まで楽しめました。

 ドーム内には50cm反射望遠鏡とペンタックス15cm屈折・10cm屈折望遠鏡が設置され、昼間は太陽の観望、夕方から夜間の時間帯はその時々に見える天体の観望ができました。六甲山上とはいえ、神戸市街に近いため、星空の状態はそれほど良いわけではありませんが、それでも街中よりはずいぶんきれいな空ですし、夜景と星空と両方楽しめると思えば、なかなかお得な場所でした。

 2002年12月に惜しまれながら閉館しました。

・住所:神戸市灘区六甲山町北六甲4512-333
・写真はいずれも2001年12月2日撮影

・交通:六甲ケーブル「六甲山上駅」下車・六甲山上循環バス乗継「東六甲回る十国展望台前」下車徒歩5分

天文通信館からの夜景 ←天文通信館駐車場からの夜景、本当は星空の写真を載せたいところですが……

(2005年2月19日更新)

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