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神戸の街のこんな星・須磨区

月見山町・月見山本町(神戸市須磨区)

月見山町住所表示

 須磨区の離宮公園東南に広がる住宅街。山陽電鉄の線路を挟んで、北側が月見山町、南側が月見山本町です。

 平安時代の886年、在原行平(伊勢物語の在原業平の兄)が光孝天皇の怒りに触れて須磨に流され、3年間を過ごしました。この行平が眺めた配所の月にちなんだ町名とされています。町名採用は1930年5月ですが、以前から小字で「月見口」「月見ノ下」という地名があったそうです(「新 神戸の町名」神戸史学会編,1996)。

 神戸市内の月に関わる地名は、他に灘区の大月台、北区の月ヶ丘があります。

・住所:神戸市須磨区月見山町・月見山本町
・写真はいずれも2001年12月9日撮影

・交通:山陽電鉄「月見山駅」下車

月見山本町表示 ←こちらは月見山本町。旧東須磨村の中心に近い、古い住宅街です。

月見山駅(神戸市須磨区)

月見山駅

 神戸市と姫路市を結ぶ私鉄、山陽電気鉄道の駅。普通列車の他にS特急と呼ばれる通勤特急相当の列車が停車します。1910年3月15日の開業ですから、駅名変更がなければ、月見山町の町名が生まれるより古い駅名ということになります。もしかしたら駅名につられて月見山町の町名が成立したのかもしれません。

 神戸市内で天体の名前に関わる駅は、他に灘区のまやロープウェー「星の駅」があります。

・住所:神戸市須磨区月見山町
・写真は2001年12月9日撮影

・交通:山陽電鉄「月見山駅」下車

 

月見山浄徳寺・月見山妙興寺(神戸市須磨区)

月見山浄徳寺

 須磨区には月見山の山号を持つ寺院が2つあり、ともに月見山本町の東隣の須磨区北町にあります。

 最初に紹介するのは月見山浄徳寺で、真言宗の寺院です。開基が1143年ですから、平安時代も終わりに近い頃です。山号は在原行平の歌から取ったといいますが、この山号が、付近一帯の月見山の地名の起こりになったのかもしれません。天井川の自然堤防上にあるため、昔から集落のある西南側から見ると、小高い山の上にあるようも見えます。お月見をするにはなかなかの風情かもしれません。参道の両側が墓地なので、同時に肝試しになってしまいそうですが。

月見山妙興寺

 続いて紹介するのは月見山妙興寺で、こちらは法華宗の寺院です。1536年の開基ですから、こちらは室町から戦国時代初期からのお寺です。大きな楼門が境内の入り口にあり、2階に「月見山」と書かれた扁額が掛けられています。

・住所:神戸市須磨区北町
・写真はいずれも2001年12月10日撮影

・交通:山陽電鉄「月見山駅」下車徒歩5分(浄徳寺)、徒歩3分(妙興寺)

 

(2002年9月3日更新)

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