塩屋天体観測所観測記録室
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街中でメシエにチャレンジ! 2009

 2002年から2003年にかけて、神戸市内、というより垂水区の自宅の近辺で全メシエ天体の観望に挑戦していました。その後、近所ながらも引っ越してしまったので記録が途絶えていたのですが、世界天文年の今年、再度チャレンジします。

確認天体リスト黄色=確認済、青色=挑戦したけど見えない、灰色=未挑戦)

M1M2M3M4M5 M6M7M8M9M10 M11M12M13M14M15 M16M17M18M19M20
M21M22M23M24M25 M26M27M28M29M30 M31M32M33M34M35 M36M37M38M39M40
M41M42M43M44M45 M46M47M48M49M50 M51M52M53M54M55 M56M57M58M59M60
M61M62M63M64M65 M66M67M68M69M70 M71M72M73M74M75 M76M77M78M79M80
M81M82M83M84M85 M86M87M88M89M90 M91M92M93M94M95 M96M97M98M99M100
M101M102M103M104M105 M106M107M108M109M110

 確認したメシエ天体39(2009.3.26現在)

2009年3月25-26日

 24日22:40〜0:20頃。月齢28、最微等級4等。冬に戻ったような寒さと、透明度のよい空。

M88(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]60倍で、目をしっかり暗順応させて、ようやくかすかに見える。スケッチを取ってあとで星図と見比べて確認。
M84(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]60倍で淡い光芒を確認。
M86(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]60倍で淡い光芒を確認。M84より一段暗く見える。
M90(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]60倍で、目をしっかり暗順応させて、ようやくかすかに見える。スケッチを取ってあとで星図と見比べて確認。M88,M90あたりがこの日の空で見える限界。

 挑戦しても見えなかったのは、M108,M97,M109,M101,M106,M63,M95,M91,M98,M99,M100,M83。

この日新たに見たメシエ天体4個・残りのメシエ天体71

2009年3月24日

 24日22:40〜23:57頃。月齢27、最微等級3.8等。若干かすみのかかった、並みの空。

M94(りょうけん座/銀河)
[10cm屈折]30倍では一見、恒星と間違えそうな芯のある見え方。60倍では芯の周りにぼうっとした淡い広がりがあるのが分かる。
M64(かみのけ座/銀河/黒目銀河)
[10cm屈折]30倍でぼうっとした光芒が分かる。60倍にすると淡く広がって、かえって見えにくくなる。「黒目」の暗黒星雲はとても見えない。
M53(かみのけ座/銀河)
[10cm屈折]30倍では、比較的容易にぼうっとした光芒を確認できる。60倍だと、中心部の明るい部分と終演の淡い部分を見分けることが出来る。
M49(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]手で接眼部の周りを覆って目を暗順応させてようやく、淡くぼんやりした姿が見える(30倍)。60倍にすると淡いまま拡大される。
M85(かみのけ座/銀河)
[10cm屈折]30倍でかろうじて存在が分かる。60倍では淡く広がった姿がなんとか見える。

 挑戦しても見えなかったのは、M93,M106,M61,M100,M98,M99,M84,M86。

この日新たに見たメシエ天体5個・残りのメシエ天体75

2009年3月20-21日

 21日0:30〜1:40頃。月齢24、最微等級4等。一時的に冬に戻ったような強烈な寒さと、透明度のよい空。

M104(おとめ座/銀河/ソンブレロ銀河)
[10cm屈折]30倍でぼうっとした光芒の存在が分かる。60倍に拡大してもさほど見え方は変わらず。
M68(うみへび座/球状星団)
[10cm屈折]手で接眼レンズの周りを覆って目を暗順応させて、ようやく、60倍でもやっとした光の固まりが見える。一度存在を確認すれば30倍でも判別できる。
M51(りょうけん座/銀河)
[10cm屈折]目を暗順応させて60倍でようやく光芒が見える。一度存在を確認すれば30倍でも判別できる。M68より一回り大きく見える。
M60(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]30倍でぼうっとした光芒が見える。60倍でも淡い光芒のまま。
M59(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]30倍では確認できない。60倍で、そらし目で見てかろうじて淡い光芒が分かる。
M58(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]30倍では確認できない。60倍で淡い光芒が分かる。
M89(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]30倍では確認できない。60倍で淡い光芒が分かる。
M87(おとめ座/銀河)
[10cm屈折]30倍でぼうっとした光芒が見える。芯のあるような見え方。60倍でも見え方変わらず。

 M97,M101,M108,M109は挑戦したものの、見えません。おおぐま座のこのあたり、よほど透明度がよくないと厳しそうです。

 後半はおとめ座銀河団に突入。この時期にしては透明度のよい空で、9〜10等が見えるかどうかの境目。M88,M90,M91は分からず。このあとM84・M86まで見に行ったのですが、あまりの寒さに集中力を切らして撤退。このあたりの銀河は、光のシミばかりで、個々の印象がどんどん薄くなっていきます。5000万年もかけて地球にやってきた光なのですが。

この日新たに見たメシエ天体8個・残りのメシエ天体80

2009年3月15日

 15日21:30〜22:15頃。月齢18、最微等級4等。前日は一時的な冬型でしたが、この日は移動性高気圧に覆われて春らしい霞がかった晴れ。これからの季節はしばらくこの状態でしょう。

M40(おおぐま座/二重星)
[10cm屈折]メシエがカタログの数合わせに載せたという二重星。30倍で存在が分かり、60倍で二つ並んだ9等星が簡単に分離できる。30倍でも分離できそうな離隔だが、背景の空が明るく難しい。
M81(おおぐま座/銀河)
[10cm屈折]30倍でぼうっとした光芒が見える。60倍でなんとなく楕円形の形が分かる。
M82(おおぐま座/銀河)
[10cm屈折]30倍では背景の空の埋もれて分からず、60倍でかろうじて細長い姿が分かる。視野の2/3くらいの位置なら見えるが、視野の中心に入れるとかえって見えなくなってしまうという淡さ。
M65・M66(しし座/銀河)※観察済
[10cm屈折]60倍でようやく光芒を判別。存在を確認した後で、前回見たことを思いだした。

 M97,M108,M109は挑戦したものの、見えずじまい。8等台の銀河までは確認できるのですが、9等台になると急に難しくなります。

この日新たに見たメシエ天体3個・残りのメシエ天体88

2009年1月28-29日

 29日1:10〜2:10頃。月齢2、最微等級4.1等。移動性高気圧に覆われて暖かい夜ですが、そのぶん透明度は今ひとつ。6cm屈折では春の銀河は厳しいと判断し、10cm屈折を投入(BORGアクロマート100mm、接眼レンズはPENTAX XL21mm(30倍)・XL10.5mm(60倍))。60倍の方が背景の空が暗くなり、星雲や銀河を判別し易くなります。

M67(かに座/散開星団)※観察済
[10cm屈折]30倍で、もやっとした中にいくつかの恒星が分離。60倍で数十個の恒星が分離して見える。
M65(しし座/銀河)
[10cm屈折]かなり淡い。60倍でようやく光芒を判別。
M66(しし座/銀河)
[10cm屈折]かなり淡い。60倍でようやく光芒を判別。すぐ北側の恒星と重なって見える。
M96(しし座/銀河)
[10cm屈折]かなり淡い。60倍でようやく光芒を判別。
M105(しし座/銀河)
[10cm屈折]30倍で存在が分かる。

 M95は視野内に入っていたにも関わらず、見えずじまい。

この日新たに見たメシエ天体4個・残りのメシエ天体91

2009年1月6-7日

 7日0:50〜1:20頃。月齢10、最微等級4等。南天に双眼鏡でカノープスを確認。

M43(オリオン座/散光星雲/オリオン星雲)
[6cm屈折]恒星を取り巻くように淡く星雲が見える。
M67(かに座/散開星団)
[6cm屈折]かなり淡い光芒の中にいくつか星が分離して見える。

 M78,M79,M96は挑戦したものの、見えずじまい。銀河や球状星団、淡い星雲は10cm屈折を引っぱり出さないと難しいかもしれません。

この日新たに見たメシエ天体2個・残りのメシエ天体95

2009年1月5-6日

 6日0:00〜0:40頃。月齢9、最微等級4.2等。南天に双眼鏡でカノープスを確認。

M45(おうし座/散開星団/すばる、プレアデス星団)
[肉眼]星が集まっているのが分かる。私(眼鏡矯正)が数えられるのは6個まで。
[5cm双眼]肉眼で見える明るい星々を囲んで数十個の星が散らばる。みごと。
M42(オリオン座/散光星雲/オリオン星雲)
[肉眼]ほとんど恒星状で、薄雲のような光がかすかに周りを取り巻いている。
[5cm双眼]星雲の広がりは分かるが、「鳥が翼を広げた形」までは分からず。隣接するM43は見えない。
M41(おおいぬ座/散開星団)
[5cm双眼]シリウスと同視野で探しやすい。直径30'ほどのぼんやりした薄雲のかけらのよう。恒星がいくつか分離でき、ざらついた感じに見える。
M44(かに座/散開星団/プレセペ星団)
[5cm双眼]数十個の星が直径2〜3°の範囲にバラバラと散らばって見える。M45のような派手さはないが、明るさがそろっているので見応えはある。
M35(ふたご座/散開星団)
[5cm双眼]直径30'ほど。個々の星は分離できず小さな薄雲のかけらのように見える。
M37(ぎょしゃ座/散開星団)
M36(ぎょしゃ座/散開星団)
M38(ぎょしゃ座/散開星団)
[5cm双眼]ぎょしゃ座に3つ並んだ散開星団。7×50双眼鏡で同じ視野に収まる。いずれも淡い薄雲のようで、個々の星には分離できない。見やすい順に、M37>M38>M36。M36は直径が小さく、ほとんど恒星状。M37とM38は薄雲のかけらのよう。
M93(とも座/散開星団)
[5cm双眼]直径15'ほど。個々の星は分離できず、淡い薄雲状に見える。
M47(とも座/散開星団)
M46(とも座/散開星団)
[5cm双眼]7×50双眼鏡で同じ視野内。M47は横長の薄雲状の光の中に、いくつか星が分離して見える。M46は星図で場所を確認してやっと判別できるような淡さ、星は分離できない。
M48(うみへび座/散開星団)
[5cm双眼]淡くてかすか。
M50(いっかくじゅう座/散開星団)
[5cm双眼]いくつか星が分離して見える。直径15'くらいであまり大きくない。

この日新たに見たメシエ天体13個・残りのメシエ天体97

塩屋天体観測所観測記録室
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