塩屋天体観測所|プラネタリウム・天文台訪問記
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[天文台まで 第一赤道儀室 アインシュタイン塔 展示室 大赤道儀室 そのほか]
通称「アインシュタイン塔」、正式には「太陽塔望遠鏡」です。 ドームの中に入っているのは望遠鏡でなく「シーロスタット」という、平面鏡を2枚組み合わせて太陽を追尾しながら、太陽光を塔の中に導入する装置です。 塔の中に縦置きで口径45cm・焦点距離14.5mの望遠鏡が設置されており、シーロスタットで送り込まれた太陽光を受けとめます。 塔の最下部で光路は90度折れ曲がり、手前の土盛りの半地下室で分光観測が行われます。言ってみれば、建物全体が天体望遠鏡となっているわけです。 アインシュタインの一般相対性理論で予言された、太陽スペクトルが太陽の重力でわずかに長くなるという「アインシュタイン効果」を検証するために建設されました。 光学系はカールツァイス社からの輸入品。当時ドイツのポツダムにも同じ目的のほぼ同じ構造の望遠鏡がつくられ、アインシュタイン塔と呼ばれていたため、日本の塔望遠鏡も「アインシュタイン塔」と呼ばれるようになったとか。 |
よく紹介されるのは、ドームを乗せた塔の写真ですが、そんなわけで塔の手前の土盛りの半地下室を含めた全体がアインシュタイン塔というわけです。上の写真はデジカメで撮影した4コマをつなぎ合わせたもの。建物内部は非公開で、外観だけの見学となります。
トンネルのような雑木林を抜けた奥にあり、うっそうとした木々の中にすっくと立つ煉瓦の建物の姿は、趣と重厚さを兼ね備えた風格があります。国の重要文化財に指定されているそうです。