塩屋天体観測所|東経135度子午線を訪ねて
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神戸市(兵庫県)
明石市立天文科学館のプラネタリウムの方角解説で「雄岡山(おっこうさん)、雌岡山(めっこうさん)という山が並んでいます。こちらの雌岡山のある方角が、北の方角になります」という、雌岡山の麓にある子午線標柱。神出中学校東門前にあります。
(写真撮影/GPS実測:2008年9月23日)
基本データ
- 所在地
- 所在地:神戸市西区神出町東 神戸市立神出中学校東門前
- 建立年月日
- 1975年10月
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度45分18.3秒 東経134度59分51.5秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度45分06.7秒 東経135度00分01.5秒
- 基準測地系
- 日本測地系
モニュメントの碑文
- 南面(正面)
- 日本標準時子午線表示柱
- 東面
- 東経百三十五度
- 西面
- 昭和五十年十月
私達の町神出を住民の手で
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写真
かつて標柱前の道路脇の草むらに建っていた案内板。「子午線仮標識」と書いてあり、上記の標柱が建つまでの子午線標識だったようです。裏面には「東経百三十五度子午線」、柱には「神出を愛する会」「ボランティア活動」と記されていました。2007年頃には既に撤去されていたようです。(写真撮影:2001年7月13日)
1910年に教育勅語発布20周年記念事業として明石郡校長会の呼びかけで建設。明石市大蔵交番(子午線交番)前の標識とともに、日本最古の子午線標識です。大きさは明石のものが高さ2.72m・幅0.3m角、平野町のものが高さ2.42m・幅0.24m角(いずれも建立当時)と、こちらの方が一回り小さくなっています。
もともと参謀本部陸地測量部(国土地理院の前身)の地形図に基づいて位置が定められましたが、1915年に経緯度原点に+10.4秒の修正が加えられ、標識は旧日本測地系の東経135度子午線より267m東になりました。その後どのような経緯があったか不明ですが、現在は旧日本測地系東経135度子午線の約100m西側に建っています。
(写真撮影:2008年11月2日/GPS実測:2008年9月23日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区平野町黒田 県道83号線(平野三木線)南東側
- 建立年月日
- 1910年10月30日
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度43分26.8秒 東経134度59分46.7秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度43分15.1秒 東経134度59分56.7秒
- 基準測地系
- 日本測地系
モニュメントの碑文
- 西面(正面)
- 大日本中央標準時子午線通過地識標
- 南面
- 明治四十三年十月三十日兵庫縣明石郡小学校教員一同
- 北面
- 為教育勅語煩義第二十周年記念建
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写真
標識南面の下部には子午線を示すスジが入っています。
1981年に神戸市中央区のポートアイランドで開かれた博覧会「ポートピア'81」の神鉄地球館で展示された日時計を移設、復元したもの。国土地理院の指導による天文経度で設置されています。
芝生の中には子午線を示すラインが引かれていて、見えないはずの子午線を実体感できます。
(写真撮影/GPS実測:2008年11月2日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区春日台9丁目 春日台公園内
- 建立年月日
- 1985年4月1日
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度42分53.5秒 東経135度00分04.5秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度42分41.8秒 東経135度00分14.5秒
- 天文経度(換算)
- 東経134度59分59.9秒
- 基準測地系
- 天文経度
モニュメントの碑文
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写真
[左]公園に引かれた子午線の南端には木が植えられています。[右]子午線が記された春日台公園の案内板。
春日台小学校の中にある子午線標識。旧日本測地系の東経135度より約100m西側に建っていますが、これは平野町黒田の「大日本中央標準時子午線通過地識標」に準拠したものと思われます。上で紹介した春日台公園の日時計は天文経度で設置されているため、同じ町内の2つの子午線標識の位置が東西に約470mも違っています。
(写真撮影/GPS実測:2008年11月2日)
基本データ
- 所在地
- 所在地:神戸西区春日台4丁目 神戸市立春日台小学校敷地内
- 建立年月日
- 1984年
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度42分31.4秒 東経134度59分45.7秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度42分19.8秒 東経134度59分55.7秒
- 基準測地系
- 日本測地系
モニュメントの碑文
- 南面
- 東経百三十五度(日本標準時子午線)
- 東面
- 北緯三十四度四十二分十九秒
- 西面
- 海抜七十八メートル 昭和五十九年建之
- 北面
- 神戸市立春日台小学校
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写真
北西側から見た子午線標柱。手前の看板の南側に日時計があります。
第二神明道路をまたいで架けられた日本標準時子午線を示すゲート。第二神明道路は自動車専用道路ですが、北側の側道から塀越しにゲートを見ることができます。県道52号線(小部明石線)が第二神明道路の高架をくぐる交差点から約200mほど東の地点にあります。
※ゲートは自動車専用道路内のため、道路外のゲート両側でGPS測定を行い、そこからゲート中央の経緯度を求めています。
(写真撮影/GPS実測:2008年11月2日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区玉津町水谷/西区水谷 第二神明道路伊川谷IC/JCT-玉津IC間
- 建立年月日
- 建立年月日:1985年2月
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度40分55.1秒 東経134度59分50.2秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度40分43.4秒 東経135度00分00.2秒
- 基準測地系
- 日本測地系
モニュメントの碑文
- 東面
- 東経135° 日本標準時 子午線
- 西面
- 東経135° 日本標準時 子午線
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1996年に地元の櫨谷町連合自治会の手によって建てられた子午線標識。松本自噴泉公園の柵の脇、松本上橋の架橋予定地に建てられています。
(写真撮影/GPS実測:2008年11月2日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区櫨谷町松本 松本自噴泉公園内
- 建立年月日
- 1996年
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度41分39.0秒 東経134度59分55.8秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度41分27.3秒 東経135度00分05.7秒
- 基準測地系
- 日本測地系
モニュメントの碑文
- 西面
- 東経135°子午線通過地点 櫨谷町連合自治会
- 東面
- 東経135°子午線通過地点 櫨谷町連合自治会
- 北面
- 東経135°子午線通過地点 櫨谷町連合自治会
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写真
[左]松本上橋の架橋予定地。自噴泉公園の北隣です。[右]里造り協議会が建てた案内板。「東経35度」はご愛敬ということで。
川崎重工業株式会社精密機械カンパニーの西神戸工場内(神戸市西区)を子午線が通っており、日時計が建てられています。
※取材当時は(株)カワサキプレシジョンマシナリという系列会社でしたが2010年に川崎重工(株)と統合されました。
※工場の敷地内への関係者以外の立ち入りは禁止されています。写真は許可を得て撮影。
(写真撮影:2008年11月2日)
基本データ
- 所在地
- 所在地:神戸市西区櫨谷町松本 川崎重工業株式会社精密機械カンパニー西神戸工場内
- 建立年月日
- 1993年11月
- 世界測地系(Web地図で測定)
- 北緯 34度41分18.8秒 東経135度00分01.8秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度41分07.1秒 東経135度00分11.8秒
- 基準測地系
- 天文経度
モニュメントの碑文
- 北面
- 子午線の通る 川崎重工西神戸工場
- 西面
- PM優秀事業場賞受賞記念
- 南面
- 子午線の通る 川崎重工西神戸工場
- 東面
- 事業部発足25周年記念 1993.11
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神戸市西区伊川谷町潤和の中でも明石市との境界に近い場所にあります。2008年に井出赤羽地区自治会の有志によって建てられたものとのこと。
明石の天文経度の子午線にあわせて建てられています。
(写真撮影/GPS実測:2008年7月13日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区伊川谷町潤和 井出赤羽地区
- 建立年月日
- 2008年
- 世界測地系(GPS実測)
- 北緯 34度39分44.3秒 東経135度00分04.6秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度39分32.6秒 東経135度00分14.6秒
- 天文経度(換算)
- 東経135度00分00秒
- 基準測地系
- 天文経度
モニュメントの碑文
- 東面
- 東経135度日本標準時子午線通過点
- 西面
- 東経135度日本標準時子午線通過点
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[参考]雌岡山
明石市立天文科学館のほぼ真北にあり、山頂付近を世界測地系の子午線が通過しています(天文経度の子午線は山頂東側の駐車場付近を通過)。山頂にある神出神社の西側が世界測地系の子午線通過地です。
※明石市立天文科学館星の友の会の吉野家のみなさんと一緒に訪問しました。
(写真撮影:2008年9月23日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区神出町東
- 建立年月日
- 世界測地系(Web地図で計測)
- 北緯 34度45分30.3秒 東経134度59分58.7秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度45分18.6秒 135度00分08.7秒
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写真
[左]子午線標識にしたくなる「お百度石」。位置も申し分ありません。[右]山頂から南を望む。天文科学館を見るには、双眼鏡が欲しいです。
展望台の案内板にも子午線が記されています。
[参考]「子午線の通る里」石碑
神出町東のめっこうファーム内に設置されている石碑。神出町東地区に子午線が通っていることを記念したものです。
この場所に子午線が通っているわけではないのですが、脇に世界測地系での経緯度を記してあるのが好感を持てます。日本測地系ならほぼ子午線上の場所です。
地域の財産としての子午線を、とても大切にされていることがうかがえます。
※明石市立天文科学館星の友の会の吉野家のみなさんに教えて頂き、一緒に訪問しました。
(写真撮影:2008年9月23日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区神出町東 めっこうファーム内
- 建立年月日
- (未確認)
- 世界測地系(公称)
- 北緯 34度45分15秒 東経134度59分51秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度45分03.3秒 東経135度00分01.0秒
モニュメントの碑文
- 南面(正面)
- 子午線の通る里
- 東面
- 神出東里づくり協議会
- 西面
- 東経百三十四度五十九分五十一秒
北緯三十四度四十五分十五秒
世界測地系
- 北面
- 事業主体
神戸六甲農業協同組合
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写真
構内にある「神出東ガイドマップ」。集落を貫く子午線が描かれています。
[参考]神戸学院大学「大時計」
もともとは明石市立天文科学館の高塔に取り付けられていた二代目の大時計。1995年1月17日の阪神・淡路大震災で地震発生時刻の5時46分を指したまま停止し、一ヶ月後に再稼働したものの、大破した館の復旧工事の際、1996年10月30日に撤去されました。
この時計を神戸学院大学が譲り受け、震災復興のモニュメントとして1997年3月に再稼働させたものです。
神戸学院大学は子午線に比較的近い位置にあり、付属図書館のニュースレターの名称も「子午線」です。
(写真撮影:2001年12月2日)
基本データ
- 所在地
- 神戸市西区伊川谷町有瀬 神戸学院大学有瀬キャンパス内
- 建立年月日
- 1997年3月5日
- 世界測地系(Web地図で計測)
- 北緯 34度39分50.7秒 東経135度01分43.4秒
- 日本測地系(換算)
- 北緯 34度39分39.0秒 東経135度01分53.4秒
モニュメントの碑文
- 正面
- J.S.T.M.
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関連リンク
(2001年10月1日記/2017年12月3日更新)
塩屋天体観測所|東経135度子午線を訪ねて
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